故事

我們希望以新樂團「Butterfly Studio」的現場藝術表演作為「百年藝術節」的開幕活動。

2023.08.28|千葉縣

採訪

千葉縣150週年紀念片總製片Takeshi Kobayashi

———首先,請告訴我這次“100年後藝術節”的歷史。

在這種情況下它會有點長,但自從我開始在千葉·木更津種植KURKKU FIELDS的前身農業生產公司之後,2011年發生了東日本大地震,並且通過ap bank進行了相當大的誌願者活動。我在做。

在此之前,我們繼續進行可持續活動以繼續未來,但由於地震災害,我們花了更多時間專註於東北地區。在這種情況下,我認為這是2012年,但有些地方我希望你通過熟人的介紹去。那是在新瀉舉行的大地藝術節。

我只知道Kitagawa Flam正在做什麽,但當我真正訪問它時,我意識到這個世界真的是由該地區的聯係和活動組成的。我印象深刻的是,有些人不僅遵循中央權力,而且通過藝術實踐了對危險未來的問題。

另一方面,從2005年開始,我們在靜岡縣的Tsumagoi舉辦了一場名為ap bank fes的音樂活動,並於2012年在東北進行了兩天,作為地震後重建援助的一部分,但在2或3天內結束我絕對不能單獨完成音樂活動,我認為我應該進入更多的區域,即使會議結束,城鎮本身也應該通過藝術走向更好的方向。這就是我開始的Reborn-ArtFestival (Reborn-ArtFestival) 。

除此之外,我還在繼續我在木更津提到的“耕作”,以便創造一個通過食物繼續下去的未來。當然也進行音樂活動,但是2010年代一直在東北和千葉兩個地方活動。2019年,我們開設了KURKKU FIELDS,作為一個可以從農業公司吸引客戶的地方。KURKKU FIELDS從未為追求個人利潤而創建,但我認為它應該作為一個項目開始。

KURKKU FIELDS(KURKKU FIELDS)位於千葉縣木更津市,佔地30公頃,於2019年開業,是一個以農業、食品和藝術三個內容為中心的可持續農場和公園。
2017年以宮城縣石卷市牡鹿半島為中心首次舉辦了51天,以豐富的自然為舞臺與當地的人們共同創造了一個可以欣賞“藝術”“音樂”“美食”的新的綜合藝術節。第三屆“Reborn-ArtFestival 2021-22”以“利他與流動性”為主題舉行。

另一方面,有一種感覺,Reborn-ArtFestival是誌願者的延伸,這就是為什麽我進入了Ishinomaki的每個區域並遇到化學反應的原因。我也感受到了藝術的力量,將底片變成了正片,實際上我多年來一直在妄想,即使在千葉與KURKKU FIELDS的KURKKU FIELDS也可以舉辦藝術節。

同時,富勒姆先生在市原市做了“Ichihara Art×Mix”,也去參觀了好幾次。我覺得藝術可以連接想象力和創造力,並有能力彌補這個世界上缺少的東西,我甚至開始在KURKKU FIELDS展出藝術作品,我開始一點一點地開始這個項目。在與富勒姆先生交談時,我希望年輕的創意總監加入Hideaki Oki (OOAA inc.)並組建了一個小團隊。在與他們合作時出現的詞是“100年後的藝術節”。

———請告訴我“100年後藝術節”的具體內容。

“100年後的藝術節”是一個相當大的項目,所以我想首先在與富勒姆先生分開的軸上做一個突出的活動。

有時我是一名音樂家,但藝術欣賞,如面對每一件藝術並註意到各種事物,也非常精彩,但當我在音樂中時,我在時間軸中表達這是因為這次我想挑戰我可以在那個時間軸中完成的藝術表演。換句話說,我認為不僅要展示作品,還要在第一階段展示“我將在100年後的藝術節上做這些事情”。

Oki考慮命名為“100年後的藝術節”並告訴我你想要做什麽樣的藝術節,因為千葉這個地方離東京太近了,感覺旅行的元素很少它上升到一個問題。與富勒姆先生來過的瀨戶內,新瀉,奧能登藝術節等不同,它是一個很快就能從市中心來的地方,所以與情感和懷舊不同,我認為我不能展示更多現代前沿創作者的技術藝術。

於是,我們新成立了Butterfly Studio。來自不同領域的藝術家和創作者,不僅包括音樂,還包括錄像、技術、科學和當代舞蹈,齊聚一堂,創造新的表現形式。擁有各種才能的人像樂團一樣聚集在一起,組成了一個彼此情感產生共鳴的團隊,這個團隊舉辦的活動被稱為「en Performances」。我們目前正在為「百年藝術節」製作作品,已經確定的一個具體項目是10月21日在KURKKU FIELDS舉辦現場藝術表演。

我參與了岩井俊二導演的電影《燕尾》的音樂製作,片中出現了YEN TOWN BAND的Chara,這也是我和岩井導演的第二部作品。電影《關於莉莉週的一切》中的莉莉週週的角色,以及將於10月13日上映的第三部音樂電影《凱裡的歌》中的主角凱裡。),前BiSH成員Aina the End將加入我們。

感覺就像我們邀請您參加“百年藝術節”,作為Butterfly Studio的特別禮物。這是我和岩井導演三部曲的紀念,也是Kyrie出道後第一次現場表演的紀念,所以很多東西都有重疊。

Butterfly Studio也有無人機團隊,所以這是我個人非常期待的挑戰。無人機技術正在迅速發展,無人機與音樂融合的表演最近成為美國火人節的熱門話題。對此也請大家期待。

——— 「百年藝術節」之後,Butterfly Studio的活動還會繼續嗎?

是的,我不認為是暫時性的。在考慮100年後的未來時,這是一種創造新表達的樂隊的形式,所以我期待自己如何發展。

在經歷了大地震,全球變暖問題,新冠災難等之後,我們無法在沒有感受到它是大自然的一部分的情況下生活。我們的社會活動以這種方式影響了地球的氣候,這是一個令人沮喪的勢頭的問題。

今後我們該如何與自然互動?我一直有一個視角,就是鳥瞰對東京和東京大都市起到支撐作用的地方。在Butterfly Studio,我們就是從這個角度思考這個概念的。觀點。

———在準備舉辦“100年後藝術節”時,您是否認為作為藝術節制作人是一個問題或障礙?

說到Butterfly Studio,我們大家都活躍在各個領域的第一線,所以協調日程和讓大家的意見達成一致是有挑戰的。作為製作人,我試圖增加每個創作者和藝術家的才華,透過我的參與,我可以讓它產生更多的共鳴,但另一方面,就像有機蔬菜一樣,我增加每個創作者和藝術家的才華。我認為還是按原樣使用它更好,我想珍惜它的鋒利度。

在50分鐘的表演時間裡,各種元素都在發揮作用,幾乎不存在主從關係。例如,我們今年舉辦了AP Bank FES'23,作為Bank Band的一部分,我們有櫻井先生作為主要表演者,但Butterfly Studio情況並非如此,我們正在嘗試在沒有主要表演者。是的。我們計劃從今年秋天開始舉辦幾場「en」的演出,但我們想創造一些好的東西並讓人們談論它,所以這可能是我們最大的挑戰。

———請給對“100年後藝術節”感興趣的人留言。

「100年藝術節」將以「內房總藝術節」為中心,在內房5市(市原市、木更津市、君津市、袖浦市、富津市)、市川市、佐倉市、三武市舉辦、榮町、白子町,我們也在思考適合每個地區的內容。主要時期是大約從3月中旬到明年5月的兩個月。適逢黃金週,我們也正在策劃Butterfly Studio的演出《en Performance》、藝術展覽、以及各種美食活動。如果您在春天天氣相對較好的時候來房總半島,我相信您一定會喜歡的。

實際上,我覺得每個人都會對100年後這個詞作出反應。我認為有很多人想象一個反烏托邦的形象,而不僅僅是100年後的希望。從這個意義上說,“100年後的藝術節”絕不僅僅是一廂情願的觀察,我認為它將更加前衛。

此外,將無人機跳到一個名為KURKKU FIELDS的奶牛和雞的農場也是實驗性的,我想讓它作為娛樂很有趣。如果可以的話,您能花時間周遊千葉,或者分幾次來的話,我會很開心的。如果您對這個藝術節稍微感興趣的話,我希望您一定來。

text :Kana Yokota

Takeshi Kobayashi

音樂家。從80年代到現在,擔任過很多藝術家的制作和電影音樂,是引領日本音樂領域的第一人。Mr.Children的櫻井和壽、坂本龍一先生創立了非營利團體“ap bank”,除了實施戶外音樂活動“ap bank fes”之外,東日本大震災後還從事重建支援活動,發起藝術節“Reborn-ArtFestival”等,進行各種各樣的活動。他是一名全面的制片人,率先衹力於可持續社會的努力,例如啟動可以體現能源和食品循環的“KURKKU FIELDS”。

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希望每個人都能以藝術為動力,通過自己的努力生活。

千葉縣

2023.08.28

採訪

希望每個人都能以藝術為動力,通過自己的努力生活。

千葉県誕生150周年記念事業総合ディレクター 北川フラム  ---------「百年後芸術祭」に関わることになった経緯をお聞かせください。 実は、千葉県とは不思議な縁があり、高校生のときに半年近く、駅でいうと下総中山に住んでいたことがあるんです。それからずいぶん経って、市原湖畔美術館が改修になるということで、その改修をどうしたらいいかという相談がありまして、それが縁となって美術館の指定管理を手がけるようになりました。小さな美術館ですが、それでも全国的に評価の高い展覧会を開催してきたと思っています。そんなことがありながら、僕がほかの地域でやってきた芸術祭を千葉でもできないだろうかということで、「いちはらアート×ミックス」を開催しました。 特に小湊鉄道を通していろいろなことを考えていこうということをやっていましたね。「いちはらアート×ミックス」は、アートだけではなく地域の生活、風景、食をミックスでやろうというものでした。 基本的に芸術祭に関しては、僕が「ここでやろう!」と地域を選ぶのではなく、自治体などからオファーがあったところでやれることをやるというスタンスです。市原湖畔美術館は市原市の中でも南部の里山のところにあるんです。南部は面積は全体の半分あるんだけど、人口は数分の1しかないという場所です。千葉県全体は実に自然豊かだし、いろんなものがあるのだけど、市原の南部はやっぱり非常に過疎なんですね。だからそんな地域が元気になるためにはどうしたらいいかを美術館の活動をやりながら考えていかざるを得ないわけで、東京の近くで、工業地帯の横にありながら過疎になってくる農村地帯というところから入れたのは非常にありがたかったです。 © 2020 Ichihara Artmix Committee. ---------今回、「百年後芸術祭」ではどんなアートを展開していこうとしているかお聞かせください。 「百年後芸術祭」は「いちはらアート×ミックス」で活動してきたことがリサーチのベースになっています。地域を回ってみて、千葉の皆さんが長い歴史や農業、あるいは漁業を中心とした生活に価値を見出したいと思っておられることに驚きました。千葉県全体はすごく広い土地だし、農業・漁業というのは千葉県のベースにあるということを知事もほかの方々も感じています。 内房総アートフェスは、農業など昔からの千葉の遺伝子を打ち出したいと思っています。木更津なんかは昭和の時代から東京、川崎、横浜に近く、すごく賑わった歴史があるんです。木更津の花街にも当時は4000人近い人がいて、当時の見番が今も残っているんですよ。当時の豊かで元気が良かった昭和レトロの街をアートの舞台にしたいと木更津市が思っているのはちょっと驚きでした。見番というのは、お客さんが来られると、「あのお店にはあの芸者さん」、「この店にはその芸者さん」といった差配をやるんです。そういう見番の建物が残っていて、今も月に何回かはお稽古事をそこでやっている。今もまだ何人か残っているそうなんです。そんなところほかにあんまりないんです。殷賑(いんしん)を極めた時代があって、そのときの町の面影が木更津の駅前にまだ残っていて、興味深いですよ。 ---------「いちはらアート×ミックス」などのご経験から、芸術表現の場として千葉県の魅力や可能性をどのようなところに見出されているか、お聞かせください。 日本は2017年に文化芸術基本法を改訂しました。その中に、地域と関わる芸術祭と日本食の重要性が入ったんです。今までは食なんて文化に入っていなかったのですが、食で重要なことは豊かであること、旬のものを食べるから栄養バランスがいい、そして彩りを考えて見た目や出し方を工夫する。これらの点から日本食は世界的にみても(文化として)重要だということです。これらはもう千葉県にとってはぴったりのテーマですね。 熊谷知事は「千葉は日本の縮図だ」と仰っていますが、言い方を変えると僕は「東京の隣に北海道があるようなもの」だと思っているんです(笑)。広くて、自然豊かで、おいしいものがたくさんあるという意味で。 あとは、アクアラインで来ると本当によくわかるのは、三浦半島と千葉県の近さです。源頼朝が千葉にきて再起したというのがよくわかりますね。ほかの地域に行くよりは近いし豊かですから。里見八犬伝の里見家がもう一つの王国をつくろうとして千葉で頑張ってきたこともわかるような気がする。江戸時代も徳川幕府がほぼ直轄地にしていましたし、そういうことも含めて千葉県は本当に重要な土地だという感じがします。 「いちはらアート×ミックス」の作品。レオニート・チシコフ《7つの月を探す旅「第二の駅 村上氏の最後の飛行 あるいは月行きの列車を待ちながら」》© 2020 Ichihara Artmix Committee. ---------逆に、千葉をめぐられて課題として感じられたことはありますか? 千葉における課題というのは、東京に近いけれども農村地帯は人口減少がすごく激しいし、学校の統合がすごく行われていること。人口が減っていくとコミュニティが成立しません。それは大変なことだし頑張らなきゃいけない課題だと思います。 世界全体で見れば人口減が望ましいともいえるわけです。人口爆発のほうが怖いですからね。ただ、これまで高度経済成長で来たところが人口減で急激にしぼんでいるから大変で、その問題を解決しなきゃいけないんです。人口が減る中でどうコミュニティを作って豊かな生活ができるかという課題に直面しています。「いちはらアート×ミックス」もそれが最初の出発です。長年、里山連合の人たちとの縁はかなり丁寧に進めてきました。10年前とはアートに対しての理解もだいぶ変わりました。ようやく地域の中で根ざしてきているような気がするし、市原全体でも学校の美術の先生たちが一緒にやってくれるようになってくるなどだいぶ変わってきました。 それと、市原の地域は外国人労働者の方が結構多く、中国、韓国、フィリピン、ブラジル、ベトナムからアーティストを招いてワークショップをやったことがあります。このように市全体が持っているいろいろな課題というのはあるわけで、そういう課題に少しでも関われればいいなと思っていましたが、10年ぐらい経つと少しずつ形になってくるんですね。小湊鉄道の社長さんも、はじめはよくわからないときょとんとしておられましたが、すごく意識に変化があったようです。嬉しいですね。 ---------この芸術祭が日本の社会やカルチャーシーンにどのような影響があることを期待されているかお聞かせください。 20世紀は機会均等とか民主主義とか、どこにいても同じ体験ができるとかそういったことが目標とされてきました。それがホワイトキューブといわれる白い箱型のギャラリーです。市原であっても東京であってもニューヨークであっても、作品はすべて同じように見えるということが大切でした。実はこの価値観は美術館からではなく建築からで、東京も千葉も、ニューヨークもヨハネスブルクも全部同じ景観になりました。同じ景観にすることが一つの目標だったのですが、実際には都市だってぐちゃぐちゃだし、それでいい結果が出たわけじゃない。みんなを蹴とばしてレールに乗るしかないとか、競争とか、刺激とか、大量生産大量消費の時代になった。そうすると、本当はこれが生きているリアリティじゃないんじゃないかと思うようになってくるんです。 一人一人がちゃんと自分の努力で生きられるという状態が僕は望ましいと思っていて、それが充実感につながるのだと思っているんです。そういったことのベースになるようなことにアートというのはいいんじゃないかと思っています。 英国数理社の試験を解いて、平均点や偏差値を伸ばすことが良いのではなく、個人個人の考え方や感覚によって生き方が決まっていくような、責任を持てるような生き方しか今後は意味がないんじゃないかと僕は思っています。どんな場所でもなんとか生きていけるとか、そこの土地の人は守ってくれるというのは一番大切な価値観だと思っているので、そういう価値観のベースに美術があるといいなと思っています。千葉には里山・里海の良さがずっと残っています。そして江戸時代にも大きな藩があったわけではないから、地域の単位が適切な単位のコミュニティがあるというのがいいと思いますね。それが一番の特色だと思います。 ---------百年後、どんな未来を望みますか? 正直僕は今日、明日のことしか考えていないので、それ以上のことを全く考えられません。せいぜい2年先の芸術祭の骨格をもわっと考えるぐらいで、現実的には今日明日のことで精いっぱいです。芸術祭というのはその地域が長期的に成長していくために大切なことをやっていきたいと思っているので、結果的に未来を考えていることにはなるのでしょうけれど。100年先のことを考えている人たちは立派だと思います。今、多くの人はこれからどう生きるかに死に物狂いですよね。いろんなことががらがらと変わっていますから。そういう中でみんな自分がどう生きるかと考えることはとても大事なことだと思います。 text :Kana Yokota

如果能成為受“100年後藝術節”啟發的人們,在千葉各地區掀起波瀾的契機的話。

千葉縣

2023.08.28

採訪

如果能成為受“100年後藝術節”啟發的人們,在千葉各地區掀起波瀾的契機的話。

千葉県知事 熊谷俊人 ---------まずは今回の「百年後芸術祭」開催の経緯をお聞かせください。 今年は千葉県誕生150周年ということもあり、これを機に、千葉県広域で文化芸術のうねりを起こしたいというのが、想いとして出てきていたんです。そんななかで、小林武史さんと北川フラムさんという全国的に活躍されている方々と、我々千葉県がご縁をいただくことができました。フラムさんは市原アートミックスを開催されてきた蓄積があったことも大きかったですね。「百年後芸術祭」というコンセプトが小林武史さんや皆さんから出てきて、最終的には内房総5市(市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市)いう形で、まず市町のエリアを越えた母体ができて、さらには100年後を考える芸術祭というコンセプトに賛同された他の地域からも一緒にやりたいという話が出てきてくれたので非常に僕らが理想とするような流れができているなと感じています。 ---------芸術祭開催にあたって、千葉県の魅力や可能性をどのようなところに見出されていますか? 僕はいつも千葉県は“日本の縮図”だと申し上げているんです。まず都市を代表する商業と工業という分野において産出額が全国で1桁の順位なんです。そして、日本の地方の象徴である一次産業である農業、水産業、こちらもいずれも1桁順位。この都市的な商業、工業、それから自然豊かな農業と水産業といった4つともがすべてトップテンに入っているというのは、全国でこの千葉県のみなので、どれだけ千葉県が日本の両面をしっかりと兼ね備えた県かということがお分かりになるかと思います。 そして、地政学・地理的な特性で言えば、千葉県というのは日本の首都である東京の隣にあります。そして成田空港があるという観点で言えば、まさに世界に最も近い場所です。そういった、非常に総合的な魅力にあふれた千葉県の中には、ある種いろんな文化が根付いています。それは都市的な人々が密集するがゆえに生まれてきた都市文化もあれば、自然豊かなそうした環境だからこそ生まれてくる文化もあります。 千葉県は令和5年6月15日に誕生150周年を迎えた。「百年後芸術祭」はこの記念事業の一環として開催される。 千葉県マスコットキャラクター チーバくん 特に僕らは三方を海に囲まれた海洋県でもありますので、特に特徴的なのは、海にまつわる文化だと思うんですね。たとえば、僕らはオリンピックで史上初めてサーフィンを開催をした地域でありますが、サーフィンといえば当然波。この波という切り口で言えば、波を克明に掘って浮かび上がらせて浮世絵にも影響を与えた「波の伊八」の存在があるなど、波に非常に関わりのある文化を持っています。漁業との兼ね合いで言えば、大漁だったときに、漁師に対して晴れ着を渡す、「万祝(まいわい)」という非常に日本の特徴的なデザイン様式が息づいています。そういった、海と関わってきた文化、習俗、デザイン、芸術こうしたものが私達の千葉県には根付いていますので、先ほど申し上げた都市的な文化、それから自然豊かなところから育まれてきた文化、そのなかでも特に千葉県において特徴的なものに光を当てて文化の振興策を作っていきたいですし、「百年後芸術祭」ではそうした都市と自然の両方を、対立軸ではなくて東京の隣の県でもあり、かつ地方県でもあるというこの千葉の魅力を発信できる芸術祭が展開できるのではないかなと思っています。 ---------10年後、20年後といった近い未来の千葉県像のイメージがあれば教えてください。 新型コロナウイルス感染拡大の中で大きく変わったのは、人々の生き方や働き方に対する価値観やスタイルだと思うんです。我々千葉県は、以前から2拠点居住の場として移住する方々が非常に多かったんです。サーフィンをした後に働くことができますし、自然とともに生きながら、東京にもすぐに行くことができる。そんな東京との距離感に魅力を感じて、2拠点生活や移住をされる方が増え始めてきた中で、新型コロナウイルスの感染拡大があり、テレワークが一気に社会として浸透しました。千葉の自然豊かな環境でテレワークをするスタイルが特に増えて来たなというのを実感をしています。 10年後20年後というスパンで考えれば、より技術は進化していきますし、働き方のスタイルもさらに多様化していくでしょうから、ますます千葉の自然豊かな環境で東京や世界というフィールドで仕事をするということができるようになってくると思います。そういう意味では、より千葉県が豊かなライフスタイルを実現する最も適した場所として、より多くの方々に注目をされるようになってくると思っていますし、そういう社会や新たなライフスタイルを実現するための支援策や取り組みを今加速化しているところです。働くこと、生きること、自然と触れ合うこと。今まではそれらを手に入れるために場所を移動していたけれど、すべて千葉県内で実現することができるということを、全国に発信をしていきたいと思っています。 さらには、その流れの中で、自然豊かな環境の中で芸術や音楽を楽しむことができるという千葉県らしさももっと広げていけると思うんです。たとえば市原アートミックスも、自然豊かな環境の中で現代アートを楽しめるという、東京では実現できない感動体験や刺激が得られるということを多くの人が実感したと思うんです。そして、今千葉は「音楽フェス県」となっておりまして、世界でも屈指の大きな音楽フェスが、春夏秋冬いつでも楽しめるようになってきています。もちろんホールの中で聞く音楽というのも充実していますけれど、やはり自然豊かな環境で音楽を聞くことの豊かさがあると思います。これらをもっと大事にしていきたいと思ってますので、千葉でしか味わえない豊かな生き方というのを、多くの皆さんが実感して、千葉に住んで暮らしている世界を、僕らは10年後20年後に作りたいと思っています。 ---------実際にそういったライフスタイルの支援策を具体的に進めているのですか? そうですね。たとえばワーケーションのように、旅行と仕事が兼ねられるような新たなスタイルも出てきていますので、そういう拠点を整備するときに我々県としても支援していますし、そういう生き方があるということそのものを発信するようにしてきています。実際に私の知人もそういう生き方を満喫してる方々が多いんですよ。 千葉県にはジビエ文化もあり、イノシシやキョンなど、農家を守るために駆除した上で、そのお肉をしっかり自然の恵みとして活用していただくという究極のサステナブルな生活スタイルを、テレワークで最先端のIT企業で働きながら実施されてる方々もたくさんいます。そういう生き方をぜひ広げていきたいですね。 KURKKU FIELDSの存在も大きいと思っていて、コンセプトがしっかりしていて、哲学もあって、そしてアートやデザインもあって、豊かなライフスタイルを総合的にコーディネートされた形で展開していただいているので、まさに我々の目指すべき社会をあの場所で具現化してくれているなと思います。 ---------100年後、どんな未来を望みますか? 100年後となるとまず一つ言えるのは、人口が減少していく社会の中で、おそらく日本人以外にも多様なルーツを持つ人たちがともに暮らしていけるようになっていることが考えられますよね。技術も進化をして、AIであったりロボットであったり、生身の人間以外にも社会にいろいろな形でなくてはならない存在が入ってきていると思います。そういう意味では今多様性というのが言われておりますが、僕らが今思っている多様性よりも、もっと広い次元で多様性のある社会が構築をされていると思います。そういう中で、その多様性を最終的に“価値”に落とし込んでいくためには、多様性を受け入れて、そしてともに生きていけるような、共通の想いや価値観、文化など、いろんなものが必要になってくると思うんです。 ですから、「百年後芸術祭」というものがこの千葉県誕生150周年の一過性のものに終わらずに、このコンセプトなり芸術祭というものがずっとその後も、千葉県の中で生きて広がっていくことによって、100年後の多様な社会のみんなの共通のよりどころというか、そういう存在に発展してくれることを期待しています。 そして、僕らが常に考えなければいけないのは、千葉という場所が日本や世界でどう貢献できるのか、どういう新たな価値を僕らが提示できるのかということが大事だと思っているんですね。東京や都市の中で生きてる人の中には、「引退したら田舎で生活しよう」みたいな、何となくおぼろげな人生イメージを持っている人たちが多いと思うんですけれど、千葉はそうではなくて、まさに働きながら自然とともに生きていくライフスタイルが実現できるんだよということもしっかりと提案したいと思います。 千葉は、おそらくこれから分散型エネルギーの見本的な場所になると思います。我々は太陽光発電、洋上風力発電、火力発電もあり、さまざまなエネルギーが集まっています。そういった分散型のエネルギーとしての姿も、千葉県というのは日本の中で特徴的な場所になるでしょうから、SDGsというキーワードがよく言われておりますけれども、そうした新たな社会のモデルが千葉から進んでいきますので、そうした姿も、我々としては世界にしっかりと発信をしていきたいと思っています。 ---------熊谷知事のオフの過ごし方、千葉好きなスポットなどがあれば教えてください。 千葉で暮らしていて本当にいいなと思うのは、子どもたちと休みの日に食事していて「これからイチゴ狩り行こう」とその日に決められること。車で20分も行けば大自然の中でイチゴ狩りができますし、一時間行けば外房で地引網ができる。普通に生活していて、ふらっと大自然でのアクティビティができるところが家族で生活をする上で魅力的だなと思います。一方で、マリンスタジアムで千葉ロッテマリーンズの応援をしたり、幕張メッセで行われる大きなイベントなどを見に行ったりといった、都市的な生活も謳歌することができますので、思いついたときにやりたいことが全部同じ県でできるというのは本当に魅力的なんですよ。 ---------「百年後芸術祭」に期待することを教えてください。 まずは、フラムさんに市原アートミックスをやっていただいているので、その土壌は必ず生かされるんだろうと思っていますので、そこからさらにフィールドが広がり、市原以外の街におけるアートがどのように溶け込んで、「こんな場所でアートを展示するんだ!」というような新たな驚きを、個人的にも楽しみにしています。そして、今回はやはり小林武史さんも入っていただいてますので、音楽の部分が合わさって、五感全体で楽しめる芸術祭になると思います。 そして、千葉の方々がまず千葉に自信を持って、「千葉の魅力ってここなんだ!」と実感していただくこと、そして、自分もこういうふうに行動してみようというきっかけになって欲しいです。芸術祭に触発された方々が千葉の各地域でうねりを起こしていただきたいですし、県外から来た人たちには千葉の魅力を実感をしてもらい、最終的には千葉に来ていただいたり、二地域居住していただいたり定住していただいたりという、そういう波及効果が出ることを期待をしています。 ---------千葉県誕生150周年事業としては、どのようなことを目指されているのでしょうか? 目的は大きく二つあります。今までは市町村それぞれで文化的な取り組みをやってきたと思うのですが、今回は千葉県全体で歴史であったり文化的資源だったりを一緒になって盛り上げていくという、市町村の枠を越えて一緒にやるからこその母体がしっかりこの機会に生まれてほしいと思っています。「百年後芸術祭」はそういう意味で、市町村を越えて行われる一つの取り組みです。そして、「百年後芸術祭」だけでなく、いろいろな場所で市町村の枠を越えた取り組みが行われますので、それがまず一つ、僕らの大きな目的です。 もう一つは、もう行政だけで目的を完遂できる時代ではないので、民間をはじめ、企業やいろんな方々と組んで実現をしていく中で、この150周年がある種、千葉県のことを考えていただくいろんな方々とコラボするいいきっかけになっています。前々から地域に貢献したかったという方々が、この150周年を契機に、県庁の門を叩いてくれていますので、それは150周年が終わっても、信頼関係や連携事業が息づいていることになるので、その二つの目的は、関係者の皆様方のおかげで少しずつ形になってきていると思います。「チーム千葉」として、一層チーム力が高まるきっかけになればと思っています。 text :Kana Yokota

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