アート

エルヴェ・ユンビ

カメルーン

1973年バンギ(中央アフリカ共和国)生まれ、ドゥアラ(カメルーン)在住。
カメルーンのムバルマヨ芸術研修所で学んだ後、フランスのストラスブールにある装飾芸術高等学校(現在のHEAR、Haute Ecole des Arts du Rhin)で学ぶ。2012年から2020年にかけては、カメルーンのドゥアラ大学とディシャン大学(それぞれンコンサンバとフンバンに移転)の美術学院で教鞭をとる。

近年は、色とりどりのビーズやボタンで覆われた、ハイブリッドな木製の仮面や玉座、人形の制作に力を入れている。アフリカの文化様式と多様な要素を混ぜ合わせ、”伝統的なアフリカン・アート”という西洋美術史におけるカテゴリーに意図的に挑戦している。また、ユンビの作品は、グローバルな現代アートシーンとアフリカの儀式的な世界を行き来しながら、存在論的な曖昧さをさらに際立たせている。彼の作品では、コンセプチュアルな意味の層がズレを生み、アフリカの物品や文化についての展示やマーケティングに対する、西洋のステレオタイプ化された価値観を根底から覆す。

彼の作品は、スミソニアン国立アフリカ美術館(ワシントンDC)、ニューアーク美術館、クリーブランド美術館、メニルコレクション(アメリカ)、ロイヤルオンタリオ美術館(カナダ)、LWL美術館(ミュンスター/ドイツ)など、数多くの個人およびパブリックコレクションに収蔵されている。ニューヨークとニュージャージーにあるAxisギャラリーに所属