アート

岩崎貴宏

日本

1975年広島県生まれ。歯ブラシ、文庫本の栞、シャーペンの芯など身の回りにあるものを使って建築物を模した、繊細な立体作品を制作。本を建設中のビルに見立て、付属の栞を解いてクレーンを組み立てた「テクトニック・モデル」シリーズなど、遠近で見え方が異なる作品によって固定化された視点に
揺さぶりをかける。また、歴史的な建築物の地上の実像と水面に反射する虚像が一体化するさまを、ヒノキの模型で精巧に再現した「リフレクション・モデル」シリーズを発表。これらの作品には自身の出身地であり、原子爆弾によって破壊された広島の歴史が意識下にあり、現在も同地を活動拠点として、史実に関わるモチーフを選んで制作を行っている。