木更津市
2024.3.23-5.26 ※火・水定休(4.30・5.1は除く)
オン・ザ・コース
槙原泰介
2024.5.19 | 木更津市
木更津の広大な自然干潟に着目し、東京湾に残る干潟をリサーチしてその風景や生物を題材とした映像作品を展開している作家、槙原泰介によるトークセッションを開催します。
見たことのない景色を見る、食べたことのない味に出会う、知らない言葉を聞く・話す・・・そして住まいに戻る。人間にとって、このようなツアー(旅行)という娯楽はいつ生まれたのでしょうか。内房総アートフェスに参加している中﨑透(富津エリア)は地域住民の方々へのインタビューを元にしたツアー型の作品を、槙原泰介(木更津エリア)は作品関連のイベントとして干潟を歩くツアーを開催している作家です。このトークイベントでは美術批評家の近藤亮介氏をお迎えして旅行・ツアーの起源を参照しつつ、アートとツアーの効果、ツアー形式の作品の共通点や違い、地域との関係性についての話をします。
<開催概要>
日時:2024年5月19日(日)13:00~14:30
会場:木更津駅東口 インフォメーションセンター2F
入場無料・予約不要(定員50名)
<登壇者>
近藤亮介(美術批評家/ランドスケープ史)
中﨑透(内房総アートフェス参加作家/富津エリア)
槙原泰介(内房総アートフェス参加作家/木更津エリア)
槙原泰介
1977年広島県生まれ、美術家。千葉県在住。2003年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。2009 –2011年文化庁新進芸術家海外研修員として渡英。「修復」や「修景」を方法とし、特定の空間や環境そのものを相手とする槙原のインスタレーションには、人工物と自然物の両方が同居している。作品がそうあることは、その場所が持つ歴史や時間もまた、自然「的」・人工「的」なものという、不完全で補完し合った関係であることを露にする。2020年に東京湾の干潟を中心としたリサーチを開始し、昨年木更津市に移住。干潟で自然と芸術の関係性を考えるアーティストと研究者によるプロジェクト「Art and Tidal Flats」を立ち上げた。 他、近年の展覧会に「それぞれの山水」(駒込倉庫、2020年)、「都会化された荒野で」(南相木村山荘 、2022年)、「アーバン山水」(kudan house 、2023年)、「都会化された荒野で」(SUNDAY、2023年 )などがある。
中﨑透
1976年茨城生まれ。美術家。武蔵野美術大学大学院造形研究科博士後期課程満期単位取得退学。現在、茨城県水戸市を拠点に活動。言葉やイメージといった共通認識の中に生じるズレをテーマに自然体でゆるやかな手法を使って、看板をモチーフとした作品をはじめ、パフォーマンス、映像、インスタレーションなど、形式を特定せず制作を展開している。2006年末より「Nadegata Instant Party」を結成し、ユニットとしても活動。2007年末より「遊戯室(中﨑透+遠藤水城)」を設立し、運営に携わる(-2021)。2011年よりプロジェクトFUKUSHIMA!に参加、主に美術部門のディレクションを担当。近年の主な展覧会に「越後妻有 大地の芸術祭 2022」(新潟)、個展「FICTION TRAVELAR」水戸芸術館現代美術ギャラリー(茨城)など。
近藤亮介
1982年大阪市生まれ。美術批評家、キュレーター。ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン美術学部(The Slade School of Fine Art)卒業。日本学術振興会特別研究員、ハーバード大学デザイン大学院(Harvard Graduate School of Design)客員研究員(フルブライト奨学生)を経て、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。東京大学教養学部助教を経て、現在、東京藝術大学大学大学院国際芸術創造研究科非常勤講師。
専門は美学芸術学・ランドスケープ史。日英米の絵画論・造園研究を軸に、理論と実践の両面からランドスケープを生活環境として読み解く活動を展開している。
編著に『セントラルパークからの東京の公園を見てみよう』(東京都公園協会、2023年)、企画・キュレーションに「アーバン山水」(kudan house、2023年)などがある。