イベント

終了 : 百年後芸術祭 EN NICHI BA Special 「百宴~Prologue~」

2023.11.05 | 木更津市

生きることは食べること。「食」は私たちの身近な楽しみであり、喜びです。
しかし気候変動が進み、日常が確実に変化している今、私たちがどのような食材を選択し、食べ、生きていくのか。
今まで通りの暮らしで100年先の豊かな未来を創造できるのか。一度立ち止まり、想像してみる時間が必要かもしれません。
「百宴~Prologue~」では、KURKKU FIELDSのレストラン「perus(ペルース)」の山名シェフが、この土地で採れた恵みを「分かち合う」ことを通して、皆様と共に未来に思いを馳せる時間を形作ります。
「食べる」という行為が自然環境を破壊するのではなく、今よりも豊かな自然環境を育むことに繋がる。
参加者の力で火を起こし、その火を使ってシェフが料理をするプリミティブな食事体験。
食べて終わるのではなく、100年後、私たち以外の誰かが生きる世界を創造しながら、未来に繋がるタネを蒔きます。
100年後の未来に向けて、その日その場に居合わせた人と、自然の恵みを分かち合い、時間と言葉を分かち合うひと時を。

■山名新貴シェフのコメント

「百宴」は、“分かち合う”がテーマです。
この日は、人と人、人と自然が共生し、人間が生きていく上で欠かせない“循環”を五感で感じて頂きます。
100年後を想いながら、人間が自然を壊していくのではなく、人間がいることで自然が豊かになっていく、そんなワークショップとプリミティブな食体験を皆さんと一緒に分かち合いたいと思います。
そして、百年後芸術祭の会期を通してひとつの芸術となる「百宴」という作品を共に創りあげていきましょう。

開催概要

■会場
KURKKU FIELDS(千葉県木更津市矢那2503)

※アクセスはKURKKU FIELDSのwebサイトをご覧ください。

■料⾦
8,000円(同日開催「en Live Art Performance」木更津公演の鑑賞エリアにも入場できます)

■スペシャルランチメニュー
<前菜> Cooking in the Earth~蒸し焼き野菜と採れたて野菜のバーニャカウダ~
<スープ> 農場ミネストローネ(植物性100%)
<野菜料理> グリル野菜の盛り合わせ スパイスBBQオイル
<魚料理> 真鯛の姿焼き ハーブとキノコの香り
<肉料理> 猪肉のタリアータ 矢那栗と柿のコンビネーション

■百宴のタイムテーブル
11:00- オープニング、点火
参加者の皆様と気持ちを共有し、料理を行うための火を起こします。
12:00- ファームツアー
KURKKU FIELDS場内を探索しながら、ランチでいただく恵みを収穫します。
13:45- 食事
皆で起こした火と、皆で収穫した自然の恵みを使って、美味しいひと時を分かち合います。
14:45- Bonfire for Regenerative Futures/再生可能な未来の為の焚き火
この日の食事を100年後の未来に繋げるために、大地を豊かにするための灰を作ります。
15:00 終了

※11月5日(日)全体のタイムテーブル
10:00- KURKKU FIELDS開場
11:00- 「EN NICHI BA」・「百宴~Prologue~」開始
15:00- 「百宴~Prologue~」終了
17:00- 「en Live Art Performance」エリア開放
17:30- 「en Live Art Performance」開演
18:30 「en Live Art Performance」終演
20:00 KURKKU FIELDS閉場

■会場
KURKKU FIELDS(千葉県木更津市矢那2503)

※アクセスはKURKKU FIELDSのwebサイトをご覧ください。

 

■料⾦
8,000円(同日開催「en Live Art Performance」木更津公演の鑑賞エリアにも入場できます)

 

■スペシャルランチメニュー
<前菜> Cooking in the Earth~蒸し焼き野菜と採れたて野菜のバーニャカウダ~
<スープ> 農場ミネストローネ(植物性100%)
<野菜料理> グリル野菜の盛り合わせ スパイスBBQオイル
<魚料理> 真鯛の姿焼き ハーブとキノコの香り
<肉料理> 猪肉のタリアータ 矢那栗と柿のコンビネーション

 

■百宴のタイムテーブル
11:00- オープニング、点火
参加者の皆様と気持ちを共有し、料理を行うための火を起こします。
12:00- ファームツアー
KURKKU FIELDS場内を探索しながら、ランチでいただく恵みを収穫します。
13:45- 食事
皆で起こした火と、皆で収穫した自然の恵みを使って、美味しいひと時を分かち合います。
14:45- Bonfire for Regenerative Futures/再生可能な未来の為の焚き火
この日の食事を100年後の未来に繋げるために、大地を豊かにするための灰を作ります。
15:00 終了

※11月5日(日)全体のタイムテーブル
10:00- KURKKU FIELDS開場
11:00- 「EN NICHI BA」・「百宴~Prologue~」開始
15:00- 「百宴~Prologue~」終了
17:00- 「en Live Art Performance」エリア開放
17:30- 「en Live Art Performance」開演
18:30 「en Live Art Performance」終演
20:00 KURKKU FIELDS閉場

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千葉の豊かな食文化を百年後に繋げるためにー。未来の食を考え、体感するイベント「EN NICHI BA(エンニチバ)」に込めた想い。

木更津市

2023.12.01

千葉の豊かな食文化を百年後に繋げるためにー。未来の食を考え、体感するイベント「EN NICHI BA(エンニチバ)」に込めた想い。

「百年後芸術祭」の一環として、10月21日(土)と11月5日(日)に 木更津にあるKURKKU FIELDS にて「EN NICHI BA(エンニチバ)」を開催します。「EN NICHI BA」とは、「縁日(ENNICHI)」、「市場(ICHIBA)」、「千葉(CHIBA)」 が融合した食と学びの新たな食体験イベントです。千葉県は山の幸、海の幸に恵まれた、豊かに受け継ぎ守られてきた食文化があります。この豊かな食文化を百年後にも伝えていきたい、そんな想いを込めて開催されます。 ここでは、「EN NICHI BA」のクリエイティブに関わるライフスタイリストの大田由香梨さんに開催に至った経緯やイベントに込めた想い、具体的なイベントの内容などについてお伺いします。 ---------「EN NICHI BA」開催に至った経緯を教えてください。 最初のきっかけは、百年後芸術祭総合プロデューサーの小林武史さんから「百年後芸術祭で縁日やりたいね」というアイデアがベースとなり、今年の5月に実験的にKURKKU FIELDSで小林さんとともにイベントを開催しました。100年後芸術祭でも大切なキーワードの一つ『EN』をテーマに 新たな縁(EN)を作り、宴(EN)を楽しむ、円(EN)となり、延々(EN)と巡る時を想う。さまざまなENを意味する「ENNICHI」というイベント名を掲げました。 大きなステージのあるクリエイティブパークで、和歌山の『ヴィラ アイーダ』のシェフ小林寛司さんやKURKKU FIELDSのシェフ達と一緒に、昔懐かしい縁日の屋台飯と、内房総を中心とした千葉の食材を掛け合わせたとても贅沢な屋台飯を考案しました。 未来食のひとつである大豆でつくった唐揚げ屋や、ジビエの骨を煮込んだボーンブロスヌードルの屋台、 朝搾りたての水牛ミルクのかき氷屋さんなどたくさんの屋台が並び、小林さんたちによる心地よい音楽とともに、たくさんの方に楽しんでいただきました。 今年5月にKURKKU FIELDSで開催した「ENNICHI」の様子。 ---------「EN NICHI BA」に込めた想いとは? 「EN NICHI BA」はその後、今一度、千葉で開催される縁日のあり方を想像した時に、いくつかの言葉が、『場(BA)』を設けることで含まれていくことに気づきました。 縁日(ENNICHI)と市場(ICHIBA)、そして千葉(CHIBA)という3つの意味が込められたこの言葉は、 百年後も食文化の豊かな千葉であってほしいという願いを込めております。 今は小さな規模ですが、百年後には、千葉に住む方々が、県内各地で行われる大規模な「EN NICHI BA」で生産者の方々と直接会話をしながら食材を買うことができ、この土地や季節でしか味わうことのできない屋台飯を楽しめるような「場」となることを願っています。 ---------10月21日(土)の「EN NICHI BA」について教えてください。 「EN NICHI BA」では、約20から25店舗の屋台が並びます。 千葉で活躍されている農家さんや、レストラン、食品加工メーカーさんとともに、皆様をお迎えいたします。また、5月にもゲストシェフとして来てくださった和歌山の「villa aida(ヴィラ アイーダ)」から小林寛司シェフをお招きして、内房総の季節の旬な季節の食材を使ったスペシャルなダイニングイベントが開催予定です。 KURKKU FIELDSの施設と農園を廻り、命の循環、大地の循環、そして環境の循環を体感した後にいただく寛治さんのお食事は、また格別な食体験となることと思います。私も、このSpecial Dinningでは、クリエイティブディレクション、空間演出でお手伝いをさせていただいています。 「villa aida」小林 寛司シェフ ---------11月5日(日)の「EN NICHI BA」について教えてください。 同じく「EN NICHI BA」では、千葉の食を楽しんでいただける店舗が多く並びます。そして、この日のスペシャル企画は、 一人ひとりが暮らしの原点に立ち返り、持続可能な暮らしを実践するために学び、体験するプログラム「生きる力を養う学校」からKURKKU FIELDSのレストラン「Perus(ぺルース)」 の山名新貴シェフが指揮をとり、百人で行う食の宴「百宴」を現在準備しています。 コロナ以降、より人と人とが向かい合い、語り合い、同じことをして楽しむ。という時間の貴重さを、多くの方が気づき始めていると思います。「百宴」では、自然と一体となる調理を通じて、多くの人と人が出会い、深められる。そんな食体験を準備しています。 KURKKU FIELDS「Perus」 山名新貴シェフ ---------「EN NICHI BA」への意気込みをお聞かせください。 この数年間、千葉でのプロジェクトなどのご縁があり、今では週の半分を千葉で過ごす二拠点生活をしています。そして千葉の風土の魅力を、日々とても強く感じています。 東京からの距離、そして、海に囲まれた半島であり、広大な大地、険しい山などがなく、とても穏やかで優しい空気が流れている千葉。この美しく優しい千葉の風土が育てた食材がハブとなり、「あらゆる循環の魅力」を、暮らしの中のアートを通して、より多くの人へ伝えていくことができればと思っています。 ■「villa aida(ヴィラ アイーダ)」小林 寛司シェフからのコメント 「メインストリームが取りこぼしている価値を、外から投げかけたいと思います」。 ■KURKKU FIELDS「Perus(ぺルース)」 山名新貴シェフからのコメント 「100年後、私たちがいない世界に何を想うか、どんな食文化を残していけるのか、残したいのか。人それぞれ想いはあると思います。私の役割としては、千葉県の豊かな環境とそこにある食材の魅力を発信しクリエイトしていくこと。食(料理)もある種の芸術活動です。今回、「EN NICHI BA」では地域の皆さんと一緒に食の豊かさをお届けします。そしてスペシャルプログラムである「百宴(ひゃくえん)」では、”分かち合う”をテーマに、人と人、人と自然が共生し、人間が生きていく上で欠かせない”循環”を五感で感じ、原始的な調理方法で皆さんと一緒に100年後を考えていけたらと思っています」。 ■百年後芸術祭 EN NICHI BA スペシャル企画(終了しました) Kanji Kobayashi Presents Special Dinning for 円都LIVE

「百年後芸術祭」を通して各自治体の様々な取り組みが”オーガニック”につながるとともに、持続可能な地域づくりへのチャレンジを実現したい。

木更津市

2023.12.01

「百年後芸術祭」を通して各自治体の様々な取り組みが”オーガニック”につながるとともに、持続可能な地域づくりへのチャレンジを実現したい。

木更津市長 渡辺芳邦 ---------「百年後芸術祭-内房総アートフェス-」開催の経緯をお聞かせください。 もともとは小林武史さんと市原市と千葉県の三者で話を進められていましたが、千葉県誕生150周年を記念した催しにしたいということで近隣市も一緒に開催できないかとお話をいただきました。そこで君津市、袖ケ浦市、富津市ともコミュニケーションを取り、5市で開催すればたくさんの方に内房総を見ていただけるだろうということで百年後芸術祭に加わりました。木更津市では、人と自然が調和した持続可能な「オーガニックなまちづくり」を進めています。そのような背景があることに加え、百年後芸術祭では環境を意識したものにしたいという意向もお聞きしていましたので、我々としてはその考えに賛同した側面もあります。その分、個人的には上総丘陵に位置する市町も含めて里山としての一体感を出しすなど、オーガニックの理念を盛り込みながら進められればという思いもありましたが、まずは5市で力を合わせていこうということになりました。 ---------「オーガニックなまちづくり」について、具体的な取り組みなどを教えてください。 そもそものきっかけは小林さんが木更津で始めた農業法人 耕す(現・KURKKU FIELDS)を見学したことです。私が市長に就任して間もない頃なので10年ほど前ですが、その頃の耕す農場では有機農業への取り組みを通じて自然が好きな方々が集まりネットワークを作っていました。そのような人と人とのつながりを見て、これからのまちづくりには「オーガニック」がキーワードになるのではないかと感じました。ここで言うオーガニックとは有機農業だけではなく、まちづくりを進める中で必要な様々な取り組みが有機的につながり、持続可能な地域を目指すことを意味する言葉として用いています。 当時の木更津はアクアラインの通行料金引き下げの効果によって活性化し始め、市内を訪れる方や移住者も増え始めていました。その影響で都市化への期待が高まっていたのですが、木更津が本来持つ価値を最大化して地域の魅力を高めていくには自然の豊かさを活かしていくべきだろうと考え、だからこそオーガニックというキーワードでまちづくりをしていこうと市の中で議論を進めていきました。そして2016年には具体的な理念をまとめた「オーガニックなまちづくり条例」を施行しています。現在のところ、例えば自然保護活動や農業振興、産業支援の取り組みなどを行い、食育計画の一環として、木更津市内のすべての公立小中学校の給食には市内で生産された有機栽培米を使うことなども精力的に進めています。また、干潟の見学やKURKKU FIELDSと連携した農業体験など環境教育も実施しています。これは海も山もある木更津市ならではのものだと言えます。 ---------渡辺市長は生まれも育ちも木更津市ですが、この地域の魅力はどんなところにあるとお考えでしょうか。 やはり自然は重要な魅力ですから、多くの人が自然に触れられるように市内の公園を再整備し、自然に触れ合う機会を増やしながら木更津らしい豊かさを感じてもらおうと考えています。例えば木更津駅から徒歩15分ほどの場所にある鳥居崎海浜公園では、海岸線に沿ったテラスの設置や地域の食材を取り扱う飲食店、海を眺めながら温泉を楽しめるホテルが入った複合施設の設立などを行いました。公園内にあるカフェは、夕陽と富士山を同時に見られる千葉県ならではの景色を眺めながらコーヒーを楽しむことができます。ぜひ多くの方にもこの素晴らしい景観を体感していただきたいですね。 2022年3月にリニューアルオープンした鳥居崎海浜公園。美しい夕陽を見ながら食事が楽しめる絶景スポット また、木更津は江戸時代から港町としての側面を持ち、江戸との海上交流が盛んでした。その関係でこの地域には歓楽街が形成され、江戸の文化や風習が入ってきて芸者文化も盛り上がりました。今でも木更津会館という芸者の育成や芸者の予約手配などを行う建物は残っていますし、実際に芸者を呼んで花柳界を体験することもできます。こうした伝統文化も木更津の魅力のひとつだと言えます。 木更津駅みなと口(西口)を出てみまち通りを進んだ先にある「木更津会館」 ---------木更津市では百年後芸術祭でどのようなイベント開催やアート作品の展示をしていく予定でしょうか。 10月21日(土)にKURKKU FIELDSで小林さんと映画監督の岩井俊二さんによる音楽映画の楽曲を披露する「円都LIVE」を開催します。また11月5日(日)には音楽や映像、ダンスやドローンなどを融合させた「en Live Art Performance」や、千葉の食材を屋台形式で味わえる「EN NICHI BA」を開催します。アート作品の展示は現在のところ検討を進めているところなので詳しいことはお話できないのですが、私たちとしては、木更津市の特徴である海と里山に関連したアート作品とともに、街中を歩いていただくきっかけになるようなものも常設できればと期待しています。 ---------100年後の木更津市がどのような地域になっていてもらいたいとお考えでしょうか。 日本では少子高齢化を筆頭に様々な課題があり、場所によっては今後消えて行ってしまう可能性のある自治体もあります。幸いにも木更津市は、この数年で若い世代の方の移住も増えているため人口が増加傾向にありますので、この先もいつまでもにぎやかで元気な街であってほしいと思っています。そのためにも、木更津らしい豊かさを維持し、東京近郊でありながら生活の中に自然が溶け込んだ暮らしができるようになっていかなければなりません。本日紹介したオーガニックなまちづくりという考え方は、そんな未来を見据えたものでもあります。 木更津市役所駅前庁舎から眺める木更津の街 ---------最後に、「百年後芸術祭」への期待をお聞かせください。 今回の開催地である他の自治体とは個別にコミュニケーションを取ることはありましたが、5市が一体となって何かを開催するということはありませんでした。千葉県には様々な可能性を秘めたコンテンツがありますから、私たちが力を合わせれば魅力的なアイデアを実現できると思っています。この百年後芸術祭をきっかけに多くの新しい取り組みにチャレンジしていきたいですね。もちろんそれなりの洗練さも必要ですから、無闇矢鱈と何にでも取り組むのではなく、それぞれがつながりながら統一感を持って進められるよう、ルールの設定が必要であることも忘れてはなりません。 また、木更津市としては、地域の中での経済循環を円滑にすることや、自然の豊かさをこれまで以上に市民生活と融合させていくことなどが課題だと考えています。これらを解決するヒントを百年後芸術祭を通じて得られることにも期待しています。 Photo:Eri Masuda Interview:Kana Yokota  text :Tomoya Kuga