アート

里見プラントミュージアム

2024.3.23-5.26 ※火・水定休(4.30・5.1は除く) | 市原市 旧里見小学校

市原の原風景である里山に、市原の工場夜景をモチーフとしたミュージアムをつくり出す。1960年代から市原の湾岸部につくられた工業地域。60年以上にわたり休まず、たゆまず、動き続けてきた工場群は、今では市原の象徴的風景の一つである。体育館内には、以下5人の作家の工業的なエッセンスをもった作品も展示される。

角文平 Bunpei Kado 《Fountain》
ドラム缶に積み上げられたオブジェが、絶えず中身を循環させる。石油缶やチョコレートの噴水に、作家は列強や経済大国、エネルギー争奪戦争や公害といったシンボルを重ねる。大食い願望を軽やかに見せながらも、資本主義社会で私利私欲に溺れて破滅する危険性など暗黒部分と向き合わせる本作は、物事を多角的に見せる工夫と手がかりを示す。

栗山斉 Hitoshi Kuriyama 《真空トンネル》 tunnels of the void
大気圧と真空でつくられたトンネルの構造を観測する作品。内側と外側で大気圧に大きな差異が生じているガラス管を局部的に熱すると、柔らかくなったガラスが大気圧に押され(真空に引っ張られ)形態が変化する。できた凸凹状のガラス管では放電が不安定になって光がゆらぎ、大気の圧力が可視化される。

千田泰広 Yasuhiro Chida 《0.04》
滴る水が屈折率の変化し続けるレンズとなり、床や壁面に、連続的に変化する光の模様を描く。水滴内部の微細な変化により、二度と同じ模様が現れることはない。宇宙を構成する主要素である、光、空間、時間が、重力と水の表面張力によってつなげられる。

原田郁 Iku Harada 《HOUSE #001》
作家は仮想空間におけるユートピアをモチーフに絵を描く。その世界では、あらゆるものが簡易的な形に抽象化される。作家が描く「家」は一見CGのように無機質だが、よく見れば個性や表情がある。キャンバスや建材に絵の具で描くことで、現実世界と仮想世界をつなぐ橋を架ける。

柳建太郎 Kentaro Yanagi 《FUROCCO》
「風呂+トロッコ=FUROCCO。アートを楽しむ身支度をしよう。FUROCCOに乗りこんで、心はピュアに心身を清めよう。さあ、芸術祭に出発進行!」(柳)

旧里見小学校
• 公開時間:10:00~17:00(火・水曜日定休)
• エリア鑑賞券:800円
• 所在地:市原市徳氏541-1
• アクセス:路線バス「加茂農協里見支店」または「徳氏会館前」バス停から徒歩3分、飯給駅から徒歩15分
• 駐車場:旧里見小学校、徳氏会館(市原市徳氏275-1、徒歩2分)
• 無料周遊バス:[平日]東コース [土休日]東コースB、東西横断コース
旧里見小学校では、市原市の産業と生の現代アートが共演します。世界各国の作家の制作風景や、地域発の品々からなるショップやレストランが並び、市原市の産業をたどる新しい体験を生み出します。