Uchiboso Art Festival

Artists and creators will demonstrate their creativity and present new works of art set in the scenery of the five Uchiboso cities. General producer Takeshi Kobayashi and art director Fram Kitagawa have invited a total of approximately 80 up-and-coming contemporary artists from Japan and abroad to express themselves using a variety of techniques including painting, sculpture, video, and installation. Artworks will be displayed indoors and outdoors. Visitors can discover the charm of each region by touring the five cities using artworks as landmarks.

【会期】2024年3月23日(土)〜5月26日(日)※火・水曜日定休(4月30日・5月1日は除く。一部施設は通常営業)(全49日)
【開催時間】10時~17時 ※作品によって公開日・公開時間が異なる場合あり
【会場】内房総5市 (市原市・木更津市・君津市・袖ケ浦市・富津市)
【総合プロデューサー】小林武史
【アートディレクター】北川フラム

【インフォメーションセンター】
・木更津駅東口インフォメーションセンター(木更津市富士見1-1-1 木更津駅東口前)9:00~18:00
 ※会期中は全日程営業。5月26日(日)は17:00までとなります。
・上総牛久駅前インフォメーションセンター(市原市牛久897-3)10:00~17:00 ※火・水曜日定休(4月30日・5月1日は除く)
• 旧里見小学校インフォメーションセンター(市原市徳氏541-1)10:00~17:00 ※火・水曜日定休(4月30日・5月1日は除く)
• クルックフィールズインフォメーションセンター(木更津市矢那2503)10:00~17:00 ※火・水曜日定休(4月30日・5月1日は除く)

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2024.07.13

百年後芸術祭-内房総アートフェス- アフターイベント オリジナルエコバッグ等作成ワークショップ

百年後芸術祭-内房総アートフェス-で使用された会場サインや作品キャプションのターポリン生地を再利用し、オリジナルのブックカバーやエコバッグを作成することで、リサイクルの重要性や創造性を体験します。ともに百年後を考え、百年後を創っていくうえで、持続可能性につながる意識を高めることを目的として開催します。 開催概要 日時:2024年8月3日(土)13:00〜15:00会場:木更津駅東口前 旧インフォメーションセンター(JR木更津駅東口階段横、木更津市富士見1-1-1)※車で来場される場合は、お近くのコインパーキングをご利用ください対象:小学生以上(親子での参加歓迎)※小学生が参加する場合は、成人の保護者の同伴が必須となります※未就学児でも、成人の保護者が同伴していれば参加できます定員:20名参加費:無料持ち物:ハサミ、カッターナイフ、カッターマット、鉛筆、消しゴム、定規(30cm以上)、穴あけパンチ (必要に応じて貸出可能) 当日の流れ ①導入(20分程度)ターポリンの再利用について説明、作成するブックカバー・エコバッグのデザイン例紹介②実技(80分程度、各自で休憩可)ターポリンの裁断方法やハトメの使い方を実演、参加者が自分でデザインを考えて作成※サポートスタッフがいますので、わからないときはその場で作成補助・アドバイスを受けられます③仕上げ・共有(20分程度)作品の仕上げとチェック、参加者同士の作品共有とフィードバック 参加方法 事前申し込み:申し込みフォームまたはSNS(Instagram/X)から7月31日(水)までにオンライン申し込み※満員になった場合は、7月31日(水)よりも前に〆切になる場合があります※定員に満たない場合は当日参加可能です。改めてお知らせいたします chirashiダウンロード

2024.05.31

百年後芸術祭-内房総アートフェス-会期終了の御礼

百年後芸術祭-内房総アートフェス-は、2023年9月30日~11月5日にイベント・パフォーマンス、2024年3月23日からアート作品展示及びイベント・パフォーマンスを開催し、5月26日に会期が終了いたしました。 ご来場された皆様におかれましては、円滑な運営にご協力いただき、誠にありがとうございました。 また、当アートフェスの開催にあたり、多くの皆様からご支援・ご協力を賜りました。大変にありがとうございました。 なお、今後のご要望等がございましたら、内房総アートフェスの「お問い合わせ」よりご連絡ください。 内房総アートフェス実行委員会事務局

2024.05.22

一部週刊誌報道について

この度、週刊誌において報道された件及び同記事がネットニュースに再掲載された件について、内房総アートフェス事務局として深く遺憾の意を表明いたします。 報道内容に関しては事実と異なる点が多く含まれており、その結果、ご支援・ご協力いただいた皆様、内房総5市の市民の皆様におかれましては、多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。 本芸術祭の計画や予算については、当事務局と開催各市が連携し、十分な協議と審査を経て、適切に決定しております。また、芸術祭実施に係る運営は適正かつ透明性を持って行われていることを強調いたします。 本事業の総合プロデューサー兼実行委員長である小林武史氏は、内房総5市及び千葉県の豊かな文化と未来を支えるために、LIVEアートの企画・演出のみならず、民間から多額の寄附を募る活動や私財を投じた社会貢献活動に尽力しております。 芸術祭事務局として、引き続き内房総5市及び千葉県の文化振興と地域活性化に貢献するため、誠心誠意取り組んでまいります。 ご支援・ご協力いただいた皆様、内房総5市の市民の皆様におかれましては、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 内房総アートフェス実行委員会事務局

2024.05.13

Ended: A special ride around the "Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival".

百年後芸術祭-内房総アートフェス-と千葉を拠点とするコミュニティカフェ「OIKAZE」がコラボし、房総の豊かな地形を背景にアートをめぐる特別なライドを開催します。 アート作品のみならず、内陸から海まで房総の豊かな地形を自転車で駆け巡り、日常から離れた深いリフレッシュをご満喫ください。 イベント概要 主催 :OIKAZE – BIKE WITH COFFEE日時 :2024年5月18日(土)9:30〜16:00集合場所:クルックフィールズ(千葉県木更津市矢那2503)コース:走行距離67.1km / 獲得標高463m(クルックフィールズ→八重原周辺[君津市]→富津岬周辺→木更津駅周辺→クルックフィールズ)※地図や詳細はLOVE CYCLISTのHPをご覧ください。参加費:作品鑑賞パスポートまたはエリアごとの鑑賞券(現地支払い)・クルックフィールズ 500円+入場券 800円・木更津駅周辺エリア鑑賞券 500円・富津岬周辺エリア鑑賞券 500円※ランチ等の飲食は参加者の自費になります。 申し込み こちらのフォームからお申し込みください。

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百年後芸術祭-内房総アートフェス- アフターイベント オリジナルエコバッグ等作成ワークショップ

Kisarazu City

2024.8.3

百年後芸術祭-内房総アートフェス- アフターイベント オリジナルエコバッグ等作成ワークショップ

百年後芸術祭-内房総アートフェス-で使用された会場サインや作品キャプションのターポリン生地を再利用し、オリジナルのブックカバーやエコバッグを作成することで、リサイクルの重要性や創造性を体験します。ともに百年後を考え、百年後を創っていくうえで、持続可能性につながる意識を高めることを目的として開催します。 開催概要 日時:2024年8月3日(土)13:00〜15:00会場:木更津駅東口前 旧インフォメーションセンター(JR木更津駅東口階段横、木更津市富士見1-1-1)※車で来場される場合は、お近くのコインパーキングをご利用ください対象:小学生以上(親子での参加歓迎)※小学生が参加する場合は、成人の保護者の同伴が必須となります※未就学児でも、成人の保護者が同伴していれば参加できます定員:20名参加費:無料持ち物:ハサミ、カッターナイフ、カッターマット、鉛筆、消しゴム、定規(30cm以上)、穴あけパンチ (必要に応じて貸出可能) 当日の流れ ①導入(20分程度)ターポリンの再利用について説明、作成するブックカバー・エコバッグのデザイン例紹介②実技(80分程度、各自で休憩可)ターポリンの裁断方法やハトメの使い方を実演、参加者が自分でデザインを考えて作成※サポートスタッフがいますので、わからないときはその場で作成補助・アドバイスを受けられます③仕上げ・共有(20分程度)作品の仕上げとチェック、参加者同士の作品共有とフィードバック 参加方法 事前申し込み:申し込みフォームまたはSNS(Instagram/X)から7月31日(水)までにオンライン申し込み※満員になった場合は、7月31日(水)よりも前に〆切になる場合があります※定員に満たない場合は当日参加可能です。改めてお知らせいたします chirashiダウンロード

【応募は締め切りました】百年後芸術祭-内房総アートフェス-Instagram写真投稿キャンペーンを開催しています!

Uchiboso Art Festival

2024.5.1-5.26

【応募は締め切りました】百年後芸術祭-内房総アートフェス-Instagram写真投稿キャンペーンを開催しています!

Instagram写真投稿でオリジナルグッズをプレゼント! 百年後芸術祭-内房総アートフェス-では、ご来場いただいた皆様にさらに楽しんでいただくため、Instagram写真投稿キャンペーンを開催します!コンセプトの異なる賞を複数ご用意し、ご来場いただいた皆様がInstagramを通じて作品やイベントなどの写真を投稿いただいた中から選定し、オリジナルグッズをプレゼントいたします。ご来場者様同士の楽しみの共有や、まだご来場されていない方々を芸術祭にお誘いするきっかけ作りに、ぜひこのキャンペーンをご利用ください。 応募方法は、2ステップ!(応募締切:5月26日〆)①公式アカウント(@100nengo_art_fes)をフォロー②「#内房総アートフェス」を付けて写真を投稿※2024年3月23日(土)以降の、応募方法を遵守した投稿についても、対象とします。 ※公式アカウントのURL→https://www.instagram.com/100nengo_art_fes/ ●各賞のコンセプト内房総賞 : 応募された写真の中で最も優れているもの百年後賞 : 百年後を連想させるものなどサステナブル賞 : 環境に配慮したことがわかるもの(自転車を活用した周回など) ●プレゼント内容百年後芸術祭-内房総アートフェス-オリジナルグッズ詰め合わせ内房総賞 (1名):内房総アートフェスグッズセットA(ボールペン3本、クリアファイル3枚、手ぬぐい2枚、トートバック1個、Tシャツ1枚)百年後賞 (2名):内房総アートフェスグッズセットB(ボールペン1本、クリアファイル3枚、手ぬぐい2枚、Tシャツ1枚)サステナブル賞(3名) :内房総アートフェスグッズセットC(ボールペン1本、クリアファイル1枚、手ぬぐい1枚、Tシャツ1枚) 応募の際は以下のpdfの規約を必ずお読みください。 instagram_campaignダウンロード

Restaurant Perus

Uchiboso Art Festival

Every Saturday, Sunday and public holiday from March 23rd to May 26th, 2024

Restaurant Perus

クルックフィールズ内にあるレストランperus(ペルース)では、芸術祭期間限定のランチコースが登場!食体験を通して「人と自然との繋がり」を体感し、農場の野菜やジビエをはじめ、地元の漁港で水揚げされた魚など、その時々の旬の食材を用いた料理をお楽しみいただけます。 イタリア、スペインをはじめ国内外の星付きレストランで研修を重ねた山名新貴シェフが、自然と共生し、生産者の想いと素材に寄り添った食体験をお届けします。 ■芸術祭限定手打ちパスタコースC (4,980円/税込) ※百年後芸術祭期間中の3/23~5/26限定(終了しました)前菜1『本日のフィンガーフード』前菜2『水牛モッツァレッラのカプレーゼ』前菜3『お野菜たっぷりミネストローネ』パン『Lankaの全粒粉パン』魚料理『芸術祭』メイン『選べる手打ちパスタ3種』・本日のパスタ・バジルと農場野菜のジェノベーゼ・猪肉と農場野菜のボロネーゼ ご予約はこちらから

終了:小林武史が四家卯大と林田順平を迎え、百年後芸術祭-内房総アートフェス-の最後の週末を飾る音楽ライブを開催!

Uchiboso Art Festival

2024.5.25-5.26

終了:小林武史が四家卯大と林田順平を迎え、百年後芸術祭-内房総アートフェス-の最後の週末を飾る音楽ライブを開催!

5月26日(日)に閉幕を迎える「百年後芸術祭-内房総アートフェス-」のフィナーレに向け、総合プロデューサーの小林武史が、チェリストに四家卯大と林田順平を迎え音楽ライブを開催します。5月25日(土)は木更津市のKURKKU FIELDS、5月26日(日)は市原市の市原湖畔美術館での公演となります。アート作品や食、豊かな自然環境も同時に楽しめる会場で、芸術祭最後の週末に相応しいパフォーマンスをお届けします。 ●5月25日(土)時間:14:30開場、15:00開演会場:KURKKU FIELDS FLACC棟内出演:小林武史(key)/林田順平(Vc)料金:無料(アート鑑賞パスポートまたはクルックフィールズのエリア鑑賞券の提示が必要です)事前申込:不要 ●5月26日(日)時間:14:30開場、15:00開演会場:市原湖畔美術館前の広場出演:小林武史(key)/四家卯大(Vc)料金:無料事前申込:不要※雨天時は市原湖畔美術館内での演奏となるため、アート鑑賞パスポートまたは市原湖畔美術館のエリア鑑賞券の提示が必要です※百年後芸術祭-内房総アートフェス-のクロージングイベントとして、5月26日(日)の旧里見小学校で、EN NICHI BA及び<百年後芸術祭 EN NICHI BA Special > 百宴〜Epilogue〜を開催いたします。

終了:百年後芸術祭-内房総アートフェス-「EN NICHI BA」を旧里見小学校で開催!

Uchiboso Art Festival

2024.5.26

終了:百年後芸術祭-内房総アートフェス-「EN NICHI BA」を旧里見小学校で開催!

百年後芸術祭では、百年後の⾷を考えることもアートのひとつだと考え、『EN NICHI BA(エンニチバ)』を「LIVE ART」の各会場やKURKKU FIELDSで展開してきました。今回、百年後芸術祭-内房総アートフェス-のクロージングイベントの一つとして、5月26日(日)に、旧里見小学校で『EN NICHI BA(エンニチバ)』を開催します。『EN NICHI BA(エンニチバ)』は、未来に食をつなげていくための「 縁日(ENNICHI)」であり、山の幸・海の幸など豊かな食材が集まる「市場(ICHIBA)」であり、百年後にも食文化豊かな「千葉(CHIBA)」であって欲しいという願いが込められています。 ■開催日時2023年5月26日(日)OPEN:10:00CLOSE:17:00 ■会場旧里見小学校( 千葉県市原市徳氏 541)※通常のアクセスの他、高滝臨時駐車場(市原湖畔美術館近隣から徒歩5分、場所は下記GoogleMapを参照)・里見駅を結ぶ無料シャトルバスを運行いたします。【無料シャトルバス周回ルート】高滝臨時駐車場→(10分)→里見駅→(10分)→会場→(15分)→高滝臨時駐車場 bus-may26ダウンロード ■飲食出店THE COFFEE、purpura、からだにやさしいごはんとおやつキッチンFOO、tsukuyomi coffee organic、野菜ソムリエのスープ屋さん Soup Cafe くるみ、JUNSE KIMPPA ■加工品/農産物出店手作りジャム工房〜iPPO〜 ※加工品や農産物を購入される方はマイバッグをご持参ください。※<百年後芸術祭 EN NICHI BA Special > 百宴〜Epilogue〜を、同日同会場で開催いたします。詳細はこちらからご覧ください。※百年後芸術祭-内房総アートフェス-のクロージングイベントとして、5月25日(土)は木更津市のKURKKU FIELDS、5月26日(日)は市原市の市原湖畔美術館で音楽ライブを開催します(両日とも14:30開場、15:00開演)。詳細はこちらEN NICHI BAの情報は、instagram @ennichibaもご覧ください。

終了:<百年後芸術祭 EN NICHI BA Special > 百宴〜Epilogue〜

Uchiboso Art Festival

2024.5.26

終了:<百年後芸術祭 EN NICHI BA Special > 百宴〜Epilogue〜

生きることは食べること。「食」は私たちの身近な楽しみであり、喜びです。しかし気候変動が進み、日常が確実に変化している今、私たちがどのような食材を選択し、食べ、生きていくのか。今まで通りの暮らしで100年先の豊かな未来を創造できるのか。一度立ち止まり、想像してみる時間が必要かもしれません。 「百宴」では、KURKKU FIELDSのレストランperusの山名シェフが、この土地で採れた恵みを「分かち合う」ことを通して、皆様と共に未来に思いを馳せる時間を形作ります。 「食べる」という行為が自然環境を破壊するのではなく、今よりも豊かな自然環境を育むことに繋がる。食べて終わるのではなく、100年後、私たち以外の誰かが生きる世界を想像しながら、未来に繋がるタネを蒔きます。100年後の未来に向けて、その日その場に居合わせた人と、自然の恵みを分かち合い、時間と言葉を分かち合うひと時を。 【山名シェフコメント】昨年11月5日に開催された「百宴〜Prologue〜」では、"分かち合う"をテーマに人と人、人と自然との共生をプリミティブな食体験を通して学び、その先の続いていく未来に想いを寄せたイベントでした。今回は百年後芸術祭の最終日を飾る「百宴〜Epilogue〜」。集大成となる今回は、前回を超える100人のお客様とひと時を分かち合いたいと思います。 今回使用する食材は、参加される皆様ご自身に収穫してもらう野菜に加え、今年2月に開催された『ちばガストロノミーAWARD』に選出された生産者さんの食材を主に使用いたします。世界に誇る千葉県の豊かな食材をプリミティブな調理法で、素材の味をシンプルに味わっていただきます。 【タイムテーブル】10:00- 受付開始 11:00- オープニング参加者とスタッフの気持ちを共有して1日を過ごす準備をします。 11:10- ワークショップランチでいただく恵みを収穫したり、未来のための種を撒きます。 13:00- 食事収穫した野菜と房総の自然の恵みを使って、美味しいひと時を分かち合います。 14:30- Bonfire for Regenerative Futures /再生可能な未来の為の焚き火この日の食事を100年後の未来に繋げるために、大地を豊かにするための灰を作ります。 【スペシャルランチメニュー】《野菜料理》Cooking in the Earth 〜蒸し野菜のバーニャと3種のソース〜 《野菜料理》採れたて野菜のガーデンサラダ 《パン》大きな全粒粉のパン 《魚介料理》真蛸のグリルとマッシュポテト 《分かち合う》真鯛の姿薪火焼きとエコファーム浅野さんのファーベ 《肉料理》猪の薪火ロースト ◆食材提供◆(※敬称略)・Bocchi・ONE DROP FARM・寺田本家・木更津バナナファーム・エコファーム浅野・平井水産・漁師工房 拓・KURKKU FIELDS ※EN NICHI BAを、同日同会場で開催いたします。詳細はこちらからご覧ください。※百年後芸術祭-内房総アートフェス-のクロージングイベントとして、5月25日(土)は木更津市のKURKKU FIELDS、5月26日(日)は市原市の市原湖畔美術館で音楽ライブを開催します(両日とも14:30開場、15:00開演)。詳細はこちら

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About Uchiboso Art Festival

This is a new type of art festival that combines the power of art, creativity, and technology by the five Uchiboso cities of Ichihara City, Kisarazu City, Kimitsu City, Sodegaura City, and Futtsu City. As a sustainable platform for creating a future 100 years from now, Hyakunengo Art Festival is being held to commemorate the 150th anniversary of the birth of Chiba Prefecture. It will be held as an attempt.

The general producer will be Takeshi Kobayashi, a musician who runs one of the venues, KURKKU FIELDS (Kisarazu City), and the art director will be Fram Kitagawa, who has worked on many community-based art festivals such as ``Ichihara Art x Mix.''

In addition to exhibiting a variety of works by domestic and international artists in various locations in the five Uchiboso cities, there will also be live art performances that combine music, video, dance, and technology, as well as experiential programs themed around food. Masu.

Let's think about what will happen 100 years from now through this art festival.

 

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チバニアンの地層に刻まれた声に耳を傾けるー。ニブロール「風か水やがらんとした空か」パフォーマンスレポート

Uchiboso Art Festival

2024.07.01

チバニアンの地層に刻まれた声に耳を傾けるー。ニブロール「風か水やがらんとした空か」パフォーマンスレポート

百年後芸術祭のイベントとして、5月18日(土)、19日(日)の二日間、世界的に注目を集める国の天然記念物「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」を背景に開催されたニブロールによるパフォーマンス。 この場所は「チバニアン」と呼ばれ、千葉県市原市の観光スポットとしても人気の場所ですが、この二日間は鑑賞者のための特別な空間となりました。 ニブロールは、1997年に振付家の矢内原美邦、 映像作家の高橋啓祐、音楽家のスカンク/SKANKを中心として結成されたパフォーミング・カンパニーです。彼らは舞台のみならず、美術館でのパフォーマンスやビジュアル作品の発表などを行い、身体表現の可能性を追求する唯一無二の集団です。 日常の身ぶりをモチーフに現代の空虚さや危うさをドライに提示するその独特の振付けは国内外での評価も高く、そんなニブロールのパフォーマンスがこの百年後芸術祭でも体感できるとあって、たくさんのファンが駆けつけました。 入り口にはチバニアンビジターセンターがあり、チバニアンのことや地磁気逆転のこと、化石のこと、地層の研究の歴史などについてパネルや展示で紹介されています。ガイドスタッフが常駐されているので、地層見学前に立ち寄るのがおすすめです。 20名ほどの参加者とここからゆっくりくだっていきます。 道を進んでいくと、パフォーマーが土の上に並べた服が目に入ります。誰の服なのか。なぜここに置かれたのか。入り口で渡されたパンフレットには「黒い丘から死者を見送る。」という言葉から続く一編が書かれていて、きっとこれは大切な誰かが生前に来ていた服であろうということ理解します。 林の中をどんどん進んでいくと、木々の間に、少しだけ開けた空間が現れます。どうやら最初のステージはこの場所のようです。白い衣装を身に纏った、矢内原さんを含む3人のパフォーマーが、高い木々から漏れる光を浴びてゆっくりと踊ります。踊り、と言うよりは、能の舞のようなゆったりとした動きです。 それぞれ草木のオブジェ、軍人や恐竜が散りばめられた白と黒のオブジェを背負い、ゆっくりと静かに、自然と光とともに時間を過ごします。時折観客が「チリーン」鳴らす金の音だけが林の中に響き渡り、実に静謐なひととき。 15分ほど彼らの舞に見惚れていると、3人はそっと背負っていたオブジェを置いて川へとくだっていきます。 この作品は、二年前の大地の芸術祭で上演された宮沢賢治の『ガドルフの百合」をモチーフにした『距離のない旅』に続くもので、タイトルの『風か水やがらんとした空か』もまた、『銀河鉄道の夜』のプリオシン海岸のシーンでの大學士の言葉からとったそうです。 ここ数年で大切な人をたくさん亡くしたという矢内原さんが、深い悲しみに暮れる日々の中、幼い頃から好きだった宮沢賢治の作品を読み返し、そこから着想したシリーズとのことです。 「そこにいくつかの体や、感覚や、その影を見ました。そして、その中から失いたくない記憶を紡いで三部作を作ろうと思い立ちました」。(矢内原美邦) 5月のチバニアンは、少し日差しは強いけれど、渓谷ならではのひんやりとした空気もあいまって、風が吹き、とても心地よい場所だったことが印象的です。 川に入った3人の男性が、ホルンやトランペットを奏でます。 川の流れる音、太陽の光に美しく煌めく水面、雄大な景色に浸りながらも、パフォーマーの動きから目が離せません。ゆったりとした動きから、次第に激しく、水飛沫を飛ばしながら全身で踊ります。 3人が引っ張り合い、抱き合い、もがきながら、表現しようとしているものはなんなのか。なにかものすごくつらいことや悲しみから逃れたいのか、救われたいのか、�なぜ人はずっと穏やかでいられないのか。大自然の中では人間の悲喜交々なんてとても小さく見えて、この瞬間も遠くの国で命を奪い合っている人間たちがいることがとても愚かに感じられます。地球や自然は何も変わらないのに。大切な人をたくさん亡くした矢内原さんの悲しみや自分自身の中に積もった悲しみの数々がどんどんと溢れ出てきて、涙が頬を流れます。 でも、それでも人は生きていく。今、この瞬間にしかないこの川の流れとともに。 芸術祭の終盤に、なにやらものすごいものを見せてもらった、という感覚となった今回のパフォーマンス。「100年後を想う」というテーマの芸術祭だけれど、そのテーマについて、千葉の奥深く、風と水と光と空を全身で感じられるこの場所で体感できたことの感動が何度も押し寄せました。 そして、パンフレットに書かれた矢内原さんのコメントを読んで、さらにこのパフォーマンスを鑑賞できたことの喜びを噛み締めます。 「チバニアン」で世界的に注目を集める国の天然記念物「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」を背景に行う、ダンスというよりは「経験」という表現がしっくりくるパフォーマンス。ここで起こった事象について、心象やその時間について、遙かなるときを超えて空想する。約77万年前の地磁気逆転の地層に刻まれた声に耳を傾け、そこに降り積もった記録を経験し、いまここにいる私たちについて考える。 いまここにいること、生きていること。自分はちゃんと存在している。その感覚をずっと感じられるような日々を過ごしたい。 三作品目も楽しみです。 振付:矢内原美邦 美術:高橋啓祐 音楽:スカンク/SKANK Text:Kana Yokota

おにぎりをもっと美味しくいただくために。EAT&ART TARO「おにぎりのための運動会」レポート

Uchiboso Art Festival

2024.06.21

おにぎりをもっと美味しくいただくために。EAT&ART TARO「おにぎりのための運動会」レポート

おにぎりをひときわおいしく食べることを目的とした運動会。「おにぎりのための運動会」。全3回の予定でしたが、あいにくの雨で1回は中止に。最終日の5月18日は眩しいほどの快晴で、まさに運動会日和!当日の様子をレポートします。 そもそもこの運動会は、アーティストであるEAT&ART TAROさんが「美味しいおにぎりを食べたいのだが、お米の炊き方や握り方にこだわるのではなくて、どうしようもなく美味しくなってしまうおにぎりにするために、食べるためには運動会をしなくてはいけない。飲食店とは違うアプローチで食べ物を美味しくしていく」という想いから生まれた作品。「いちはらアート×ミックス2014」で開催されて以来、さまざまな場所で白熱の運動会が受け継がれてきています。 スタートは10時。まずは事務局とEAT&ART TAROさんの挨拶から。運動会の目的や意図などを共有し、ますます士気が高まります。 参加者は受付でもらったゼッケンとはちまきをつけて紅白2組に分かれます。挨拶の後はみんなでラジオ体操! 「おにぎりのための運動会」と書かれたゼッケンを身につけたキッズたちがなんとも可愛い。 1種目目は玉入れです。なんと玉入れかごを紅白それぞれの代表が背負って逃げるというスタイル。足が速い人が背負うと本当にボールを入れるのが難しくて白熱します。 大人も子どもも関係なく。逃げるかごをひたすら追いかけます。ちょっとは手加減してよ〜と思うくらい本気度がすごい。そういえば玉入れなんて30年以上ぶりかも、、と懐かしくなりながら、ぜいは〜言いながら追いかけっこを楽しみます。 「ボール入れられたよ〜」と喜ぶキッズ。 何個ボールを入れられたか、一つずつ数えます。初回は赤が勝ちましたが、数回戦するとそれぞれ疲れが出てきたのか、良い勝負になってきました。 闘いに疲れた子どもたちは背後の遊具で遊ぶこともでき、会場は終始和やかな雰囲気です。アート作品を観にきたお客さんも「何をやっているんだろう?」と不思議な面持ちでこちらを観ていましたが、みんなが必死で駆け回っている姿を微笑ましく見守ってくれていました。 続いては、綱引きです。きっとこちらも30年ぶり。太い縄を持ち、みんなで「オーエス!オーエス!!」。ところで余談ですが、この「オーエス」という言葉の起源は、「水夫さんたちが帆を上げるときの掛け声」と言うのは有名ですが、実は「オー・イス(Oh, hisse)」というフランス語なのだそう。日本語で言うと「さあ、引っ張れ!」みたいな意味になるそう。 日本で綱引きが運動会の種目として行われるようになったのは明治初期で、イギリス人の指導によるものでしたが、当時は外国人との交流も行われ、一緒に運動会を楽しんだようです。外国人により伝えられた運動会の中で、チームの呼吸を合わせるための掛声が日本人に「オーエス」と聞こえた事から、綱引きの掛声として定着したというちょっとした小話も知っておくとより楽しめます。 この人数で綱引きをやると、結構力が入り合うのでそうぞう以上に大変。みんなで呼吸を合わせることの大切さを学びます。 今のところは紅組が優勢!お子さんと一緒に楽しむママたちも「日頃の運動不足解消になってサイコ〜!運動会って楽しい!」と盛り上がっていました。 最後はお待ちかねの大玉転がしならぬ、「おにぎり転がし」です。大きな大きなおにぎりが会場に登場し、会場の盛り上がりはマックスに。お父さんとお母さんが協力しておにぎりが変な方向に行ってしまわないように舵を切りつつ、子どもたちが一生懸命転がすというまさにチーム戦。リレー形式なので、追い抜かれたり、追い越したり、おにぎりを転がしながら熱いドラマが繰り広げられました。三角おにぎりは丸い球より転がすのが難しいということも学びでした。 3種目を無事に終えて、閉会式です。得点発表の結果は164対156!!8点差で紅組の勝ちです!とってもいい勝負。紅白、どちらもよく頑張りました! 優勝した紅組にはおにぎりがてっぺんに鎮座するトロフィーが贈られます。お父さんに抱き抱えられてトロフィーを手にした男の子、とても誇らしげでした。 そして!お待ちかねのおにぎりタイムです〜。ボランティアの方々がつくってくれたお弁当をありがたくいただきます。 中にはおにぎりだけではなく、唐揚げ、卵焼き、そして美味しい漬物も。心を込めて握ってくれたおにぎりは本当においしくて、何より2時間身体をめいっぱい動かして運動した後のおにぎりだから、それはもう格別なんですよね。 振り返ると、学生時代以来の運動会でした。敵と闘うと言うよりは、みんなで身体を動かして、健康的な時間を過ごすことこそが運動会の意義なんだなあ〜なんて考えながらモリモリいただきます。 みんなで記念撮影もパチリ!お疲れ様でした! text:Kana Yokota

色々なものが色々な役割をもって重なり合う。そこは日常の中の小さな宇宙ー。通底縁劇・通底音劇「茶の間ユニバース」レポート

Uchiboso Art Festival

2024.05.28

色々なものが色々な役割をもって重なり合う。そこは日常の中の小さな宇宙ー。通底縁劇・通底音劇「茶の間ユニバース」レポート

市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市の内房総5市で開催中の「千葉県誕生 150 周年記念事業 百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス」。音楽を主とする「LIVE ART」として、“通底縁劇・通底音劇”と題した小林武史さんプロデュースによるスペシャルライブ。5月12日(日)には、袖ケ浦市民会館で、荻野目洋子さん、MOROHAをフィーチャーした「茶の間ユニバース」が開催されました。 袖ケ浦市民会館はコンサートや成人式などを開催する大ホールに加えて、会議室や調理室などを備えた袖ケ浦市民が折に触れて集う場所。袖ケ浦市営野球場などが隣接されている開放的な広場で「EN NICHI BA(エンニチバ)」も開催されました。ツクヨミコーヒーのオーガニックコーヒーを飲んで、はやる気持ちを落ち着かせます。 今回のLIVEのタイトルにもある通り、実際にステージ上には「茶の間」が設置されていました。スクリーンにはテレビのある茶の間の風景が映し出され、そのテレビにカメラがズームされるとテレビの中にもまた茶の間が広がり、またテレビの中にーといったタイムトリップ感のある演出により、会場の世界観に観客を引き込みます。 オープニングは昭和のおふくろさんのような衣装に身を包んだダンサーのアオイヤマダさんが登場します。茶の間でお茶を入れながら、落花生をつまんでいる姿が可愛い。ダンサーであり、女優であり、アーティストとして国内外で活躍されているアオイさんですが、彼女はそこに存在するだけで圧倒的な魅力を放つから不思議です。このステージでは彼女の存在によって、登場するさまざまなアーティストが繋がっていきます。 その後、襖を開けて登場したのはラップグループのMOROHA。「恩学」や「革命」など、全4曲を披露しました。アコースティックギター一本の音色とラップで繰り広げられる2人の圧巻のパフォーマンスで会場を熱気に包みます。 その後、キラキラの衣装を纏った荻野目洋子さんが登場。ヤマグチヒロコさんと加藤哉⼦さんによるユニット、落花生ズとともに「恋のフーガ」を披露しました。荻野目さんは千葉県佐倉市出身ということもあり、今回の百年後芸術祭「LIVE ART」に参加してくれたそうです。 80年代の実力派アイドルとして活躍された荻野目さんですが、令和の今でもキレキレのダンスで「ダンシングヒーロー」を歌い上げ、観客もノリノリ! 4曲目「Daydream Believer」の歌唱前には、選曲について小林武史さんが話されました。 「次の曲は、荻野目洋子さんが提案してくださいました。様々なことが起こっている今の時代で、『平和ってなんだろう』と振り返ったり、先のことを考えた際に、この曲を選んでくださったのではないかと思っています。自分自身も、80年代にザ・モンキーズのデイビー・ジョーンズと一緒に演奏をして以来初めて人前で披露をするので、いろいろな思い出が蘇って感慨深いですし、不思議なご縁だと感じています。『日常の大切さ』みたいなものを皆さんにお伝えしたいです」 荻野目洋子さんは「母親になった今、歌うことの意味が大きくなってきています。意味のある、そして時代の流れと共にその時に求められている曲を歌うことが、これから先の自分の役割の一つなのではないかと思い、この曲を選びました」と話されました。 アラフォーの筆者にとって「Daydream Believer」は忌野清志郎さんがカバーされていた日本語の歌詞のイメージが思い出深いですが、「もう今は 彼女はどこにもいない」そんな歌い出しから、「ずっと夢を見て 安心してた」というストーリーに、幼心に切ない気持ちになったことを思い出します。今あるこの幸せはずっと続くわけではないかもしれない、後悔しないように、今この瞬間に大事な人を大切にしよう。そんなことを感じさせてくれる名曲です。荻野目さんにとっても特別な曲であることが伝わってくる、優しい時間でした。 そして、最後の曲「東京ブギウギ」を落花生ズとともに歌唱を始めると、突然スクリーン越しに「ちょっと待った!」の文言とセリフが割り込む演出が(笑)。 ヤンクロックバンド「氣志團」の綾小路 翔さんの登場です。綾小路さんは「私の生まれ育った南房総にこんな素敵なアーティストの方がいらっしゃることはこれまでなかったので、本気で感激しています。地元を代表して厚くお礼申し上げます。」と挨拶をし、その後自虐も交えながら地元愛を熱弁。 「『東京ブギウギ』ならぬ『房総ブギウギ』!!」との曲振りから「房総ブギウギ」の歌唱が始まると、アオイヤマダさんが会場を駆け巡り、観客に野菜を配るパフォーマンスで会場の盛り上がりはピークに。その後、綾小路さんは「喧嘩上等」を含む全3曲を披露し、会場を笑いと熱気で包んだところで会場を去りました。 熱気が残る会場にしばしの静けさが戻り、舞台にもう一度MOROHAが戻ってきました。音楽雑誌のインタビューで“通底縁劇・通底音劇”について小林武史さんが語っていた時の言葉を思い返します。「『日常」と真摯に向き合い表現をしているアーティストとして、まず思い浮かんだのがMOROHA。凛としたギター1本で演奏していく感じが、「茶の間ユニバース」を象徴する存在のような気がしたんです」。心の奥から沸き起こる想いやメッセージを、極限までのエネルギーを使って歌い上げるその姿に、歌声に、完全にノックアウトされたエンディングでした。 2時間半近くの熱いステージに放心状態になったところで出演者全員がステージに登場。オリジナルソング「通底(ツーツーテーテー)」を歌唱しました。 そして、「みなさんも一緒に踊りましょう!」というアオイヤマダさんの声かけで観客も立ち上がり、一緒に「ツーツーテーテー」の掛け声に合わせてダンスを踊り、会場はまさに渾然一体に。盆踊りをみんなで踊る時の楽しさというか、大人も子どもも年配のお客さんも、みんなで一緒に「ツーツーテーテー」を踊る姿は側から見ればきっとシュールなのですが、このホールのみんなが一つになった瞬間でした。 小林武史さんがこんな言葉で締めくくりました。 「これまで百年後芸術祭でのライブを3回行ってきましたが、今日が本当の意味での『通底』でした。これまでなかった繋がりを一番作れたライブでした」。深く共感。 音楽のジャンルもスタイルもバラバラなアーティストが茶の間ステージに集まって、『房総ブギウギ』を歌ったり、「通底」ダンスを踊ったり。それは、千葉で開催された百年後芸術祭だからこそのキャスティングであり、まさに唯一無二のステージと言える一夜だったと思います。 千葉って、楽しい。 Photo :Takao IwasawaText:Kana Yokota

「音楽を通じて誰かのために寄り添えたら」。“通底縁劇・通底音劇”「super folklore」LIVEレポート

Uchiboso Art Festival

2024.05.28

「音楽を通じて誰かのために寄り添えたら」。“通底縁劇・通底音劇”「super folklore」LIVEレポート

KURKKU FIELDSを舞台に、櫻井和寿、スガ シカオ、Butterfly Studio、小林武史らが披露する圧巻の「LIVE ART」 市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市の内房総5市で開催中の「千葉県誕生 150 周年記念事業 百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス」。音楽を主とする「LIVE ART」として、“通底縁劇・通底音劇”と題した小林武史さんプロデュースによるスペシャルライブ「super folklore(スーパーフォークロア)」が4月21日(土)、22日(日)の二日間開催されました。 場所は、今回の芸術祭のメイン会場でもある木更津のKURKKU FIELDS。取材した初日、21日の天気は快晴。ライブは夕方からでしたが、昼間から駐車場を開放して「EN NICHI BA(エンニチバ)」が開催されていたため、たくさんの人で賑わいました。 晴れ渡る空の下、風にそよぐ新緑が美しいKURKKU FIELDSに訪れた参加者は4000人強。ステージのある場所はクリエイティブパークと呼ばれる芝生広場。周りには小川が流れ、オーガニックファームがあり、花々が咲くエディブルガーデンの向こうには牛舎やヤギ小屋がある、のどかなエリアです。 オープニングでは前面の巨大スクリーンを使用して “通底縁劇・通底音劇”の世界観を表現した映像が流されました。 最初に登場したのはスガシカオさん。一曲目の「あなたへの手紙」歌唱前に百年後芸術祭「LIVE ART」のテーマ“通底縁劇・通底音劇”について触れ、「自分の持つ力や勇気を自分のためではなく、誰かのために使うと逆に自分が救われると感じています。今回のイベントのテーマと同じように、音楽を通じて誰かとつながっていけたら良いと思います」と語りました。 「夜空のムコウ」や「黄金の月」、「Progress」といった名曲、新曲を含む全7曲を披露し、会場を魅了しました。ラストソング、『私たちの望むものは』は、フォークの神様と言われる岡林信康さんのカバー。 "私たちの望むものは 生きる苦しみではなく私たちの望むものは 生きる喜びなのだ私たちの望むものは 社会のための私ではなく私たちの望むものは 私たちのための社会なのだ” ちょうど日が落ち、千葉の空がピンク色に染まる頃、百年後を想うこの芸術祭で、この歌詞がぐっと染み渡るのを感じました。私たちが百年後にのぞむものはー? 続いては、Butterfly Studioの2人のダンサーによるダイナミックなパフォーマンス。King Gnuや大橋トリオなど様々なアーティストのMV出演や振付を担当しながら俳優としても活躍しているダンサーの高村月さんによるダンスパフォーマンスは、縦横無尽に舞台を使い、音楽に合わせてエモーショナルな表現で観客を魅了します。そして、美しくしなやかなポールスタイルと繊細でダイナミックな表現力に定評のある日本屈指のポールダンサーであるKUMIさんは、まるで天女のような黄金の衣を纏いステージを舞います。神秘的な空気に包まれました。 ゲストボーカルのHana Hopeさんによる「Christ ist erstanden」は、岩井俊二さん監督の映画「キリエのうた」のオリジナルサウンドトラック。美しいウィスパーボイスが会場全体に響き渡り、個人的に映画観賞後の感動が蘇ります。 そして、櫻井和寿さんが登場。Hana Hopeさんとともに歌いあげる「to U」のイントロで観客から歓声が上がります。この曲は、音楽プロデューサーである小林武史さんと櫻井和寿さんが中心となって活動しているバンド・Bank Bandの最初のオリジナル曲であり、「ap bank fes」のコンセプトソング。百年後芸術祭という場で改めて聴くと感じ入ります。 櫻井さんはその後も「LOVEはじめました」「365日」「Drawing」など、Mr.Childrenの名曲も含め次々と披露してくれました。「365日」では前奏部分を櫻井さんがサックスを奏でる一幕も。「人前でサックスを演奏するのは今回が初めてなんです。今日は寒いからピッチが下がっちゃって」と苦笑する姿に会場はほっこり。 「かぞえうた」歌唱前は、小林武史さんが「“通底縁劇・通底音劇”のテーマに合わせてリクエストした歌です」と選曲への想いについて語りました。この楽曲は、東日本大震災をきっかけにつくられたもの。「僕は震災の際、被災地に駆けつけることができませんでした。そんな自分の情けなさ、弱さ、かっこ悪さがどうしようもなく悔しくて、どうにか自分を許す手立てがないかと思っていました。被災された方に思いが届くように、この曲を書きました。この歌がどんなに小さなことでも、誰かの悲しみに何らかの形で寄り添えれば」と当時の想いを語りました。 気がつくとすっかり日が暮れて、夜空ではドローンショーがスタート。1000台のドローンが星のように光り、その光りが少しずつ円になり、繋がっていきます。 「昨今、ドローンは戦争兵器にも使われているけれど、このように、アートだったり、音楽と共存させる演出だったり、使う側の発想次第で芸術作品として人々の心を打つものにもなるということを伝えたかった」。そんな小林さんのメッセージを聞きながら、まるで夜空をキャンバスのように縦横無尽に飛行しながら絵を描いていくドローンたちを見上げていると、なんだか愛おしくも思えます。 昨年、「en Live Art Performance」としてもドローンの演出はあったのですが、櫻井さんの歌声やMr.Children、Bank Bandの楽曲と融合することでまた新たなライブ空間が生まれていて、この素晴らしい感動体験ができたことの幸福をかみしめるばかりでした。 その後も、Bank Band「歓喜の歌」、Mr.Children「風と星とメビウスの輪」、「HANABI」が続きます。たくさんの胸を打つ楽曲を聞きながら、その時間、確かに観客すべての人とつながっているような感覚を覚えました。「つながるはずのないものがつながる、つながっている」。この「LIVE ART」の冠でもある“通底縁劇・通底音劇”に込められたテーマが自分の中ですっと溶け込んだような感覚です。アートや音楽を通して、人はつながることができる。そんなことを感じられたこの百年後芸術祭。たんなる音楽フェスとは違い、参加した人たち一人一人に気づきを与えてくれたり、想像力を高めてくれるようなライブでした。 「誰にでも、誰にも代われない大事な人がいる」。そんなメッセージが込められたラストソング「こだま、ことだま」を聴きながら、百年後に自分は生きていないけれど、いまここにいる大切な家族や友人と笑顔で過ごすこと、ささやかな日々を大切にしていこうと心に誓いました。 胸がいっぱいでしたが、ライブ後に「EN NICHI BA」で食べた肉巻きおにぎりも、絶品でした。 Photo :Takao IwasawaText:Kana Yokota

フラム海苔ノリ通信Vol.4

Uchiboso Art Festival

2024.05.03

フラム海苔ノリ通信Vol.4

4月27(土)、雨でしたが「おにぎりのための運動会!」挙行。旧里見小学校の豊福亮さん監修の《里見プラントミュージアム》で開会式。 豊福亮が手がけた《里見プラントミュージアム》での開会式(EAT&ART TARO《おにぎりのための運動会!》)Photo by Osamu Nakamura Photo by Osamu Nakamura Photo by Osamu Nakamura 玉入れに参加し、白鳥公民館での「時速30kmの銀河の旅」の観劇です。雨は11時頃から上がり、「おにぎりころがし」「綱引き」はグラウンドでやれたそうで、観劇のあと旧里見小のキッチンで待望のおにぎりを食べました。おいしい。5月18日(土)にもあるのでぜひご参加を!》詳細・参加申込はこちら 時速30kmの銀河の旅《終着駅2024》Photo by Osamu Nakamura 午後2時頃、木更津市の干潟にSIDE COREの《dream house》を見に行きました。アクアラインの手前にある島のような洲に実際の1/5くらいの、かつてメンバーの木更津市に住んでいた高須咲恵さんの家を再現したもので、写真では本物のように見えるのですが、実際は小さいもので、実に楽しい。 SIDE CORE 《dream house》Photo by Osamu Nakamura この干潟にはホソウミニナが無数にいるし、小さな蟹を見つけていくとピタッと止まって分からなくなる。槙原さんの干潟ツアーはさぞ楽しいだろうと思いました。夜は菜の花プレーヤーズの集会に行きました。 槙原泰介の作品《オン・ザ・コース》に関連した干潟ツアー 菜の花プレーヤーズ集会 北川フラム

Get your guidebook and head out to explore the art of Uchiboso! "Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival" Art Appreciation Report <PART 2> Ichihara City Edition (Part 2/Uchida Mirai Gaku School → Kazusa Ushiku Station Area → Ichihara Lakeside Museum Route)

Uchiboso Art Festival

2024.05.01

Get your guidebook and head out to explore the art of Uchiboso! "Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival" Art Appreciation Report <PART 2> Ichihara City Edition (Part 2/Uchida Mirai Gaku School → Kazusa Ushiku Station Area → Ichihara Lakeside Museum Route)

ノスタルジックな雰囲気の木造校舎では圧巻の大型作品を展示 廃校を訪ねること3軒目。ほかの二つの小学校と同じように内田未来楽校も100年近くの歴史を持つノスタルジックな木造校舎です。地域住民・支援者を中心としたNPO法人「報徳の会・内田未来楽校」のもと、里山ハイキング、展示会、朝市、こっこ市など、子どもからお年寄りまで楽しめる行事が盛んに開催されています。 中には二つの作品があります。一つめは、角文平さんによる《Homing》。たくさんの凧が舞う空間に大きな惑星?のような星が鎮座しています。 上総地方には、生まれた子どもの健康を願い、端午の節句に凧を贈る風習があるそうです。「空高く舞い上がる姿に子どもの未来を重ね合わせたのだろう。けれど凧が自由で力強く見えるのは、糸の先にいつでも帰って来られる安心な場所があるためだとも思う」と角さんは語ります。この地域の子どもたちの拠り所であっただろう古い木造校舎の中に惑星と凧のインスタレーションを創造し、思い出の地を目指して大小の袖凧が集まってくる姿を表現。 一貫して資本のエコシステムをテーマに作品を制作しているイ・ビョンチャンによる《クリーチャー, 2024》。とにかく巨大!消費生活で大量に廃棄され、環境汚染や生態系の破壊などを引き起こしているビニールやプラスチック素材を作品に用いてそれらを発光させ、動かし、奇妙な生き物(クリーチャー)を生み出しています。どこからか空気が送り込まれて、萎んだり膨らんだり。待ったなしの環境汚染問題をここで突きつけられます。 校舎の隣にあるのが「内田未来カフェ」。地域のボランティアのマダムがコーヒーを入れてくれました。おやつも出してくれてしばしほっこり。一度は取り壊されそうになったというこの学校ですが、地域住民が一体となって守り続け、「いちはらアート×ミックス2014」でアートを展示する場としてまた返り咲いた素敵な場所。「あなたたち取材にきたの?たくさん宣伝してね〜」と頼まれたので、ぜひ立ち寄ってお買い物やカフェを楽しんでくださいね! 地域の人々から愛される昔ながらの商店街をめぐる さて、市原市の個人的ハイライト、上総牛久駅周辺エリアにやってきました。ここは養老川の船着場や荷揚げ場と、東京湾~太平洋の陸路との交点にできた宿場町で、道路がマスの角のように直角に曲がる宿場町特有の街道が残ります。約100年前に上総牛久駅ができてからは商業の中心地として発展してきました。近年は「アートのまちいちはら推進ビジョン」のモデル事業として、「牛久リ・デザインプロジェクト」を実施しています。 上総牛久駅から20メートル離れた場所に広がる牛久商店街には、古くから続く和菓子屋や肉屋、金物屋、蕎麦屋、寿司屋、文房具屋、呉服屋、氷屋、薬屋などが軒を連ねます。ノスタルジックな商店街好きの筆者としては、本当に地域の人々からの愛を感じる魅力的な商店街だと感じました。 豊福亮《牛久名画座》 かつてパチンコ屋として使われていた空き店舗の空間を、20世紀後半の美術史家E. H. ゴンブリッジの著書『美術の物語』に登場する世界の名画の模写で埋め尽くしたのは豊福亮さん。パチンコ屋時代の賑やかな店舗を想像しながらも、美しい絵画を前にまるで美術館にいるような優雅なひとときを過ごせます。 そのお隣にある柳建太郎さんの《KINETIC PLAY》も中に入ると素晴らしいガラスの世界が広がっています。千葉県印西市の印旛沼近くにある柳建太郎さんの工房「アトリエ炎」を牛久商店街にそのまま移転した作品とのこと。真っ暗な空間の中には柳さんご本人がいらっしゃって、ガラスを動かしながら作品解説をしてくれました。土・日・祝日はガラス細工ワークショップを開催しているとのことです。 ゴブレットやデキャンタなどの酒器を使ったクレーンやタワー、風車など、繊細かつユニークな発想でつくられた遊園地のような世界に魅了されました。本当に素晴らしい職人技。 終始ユーモラスな柳さん。  Artdex「世界の9人の光のアーティスト (2019)」に選ばれるなど、世界のライトアートを牽引している千田泰広さんの《アナレンマ》は、ぜひ人のいない時間にじっくりと鑑賞してほしい作品です。手作業で立体的に編まれた膨大な量の糸と、光を用いたインスタレーション作品ですが、まずは心を無にして無数の光が飛び交う幻想的な空間をお楽しみください。 続いて、空洞や余白、日常的には意識されないような「間」や「境界」を、形にとどめにくい素材を用いて再構築し空間を満たすような作品を制作している大西康明さんによる《境の石 養老川》。 銅という素材を用いて表現された養老川は下から見ても上から見ても美しく、もともと店のインテリアだったであろう大きな鏡や白い鳥が舞う大きな絵画もあいまって実に幻想的な空間となっています。ぜひ階段の上からも見てみてください。 以前は何屋さんだったかわからない店舗に展示されている作品もありますが、こちらは現在も営業する「東屋精肉店」。沼田侑香さんによる《MEAT SHOP/JAPANESE SWEETS SHOP》が展示されています。 沼田さんは、忘れたくないノスタルジックな風景や時間軸が残されている牛久商店街の精肉店と和菓子屋で作品を展開しています。「デジタル社会を示唆するようなコンピューターグラフィックのイメージを現実世界に再インストールした」とは沼田さん。吊るされたグラフィカルな加工肉の向こうで店主さんが笑顔で働いている光景がなんとも微笑ましかったです。コロッケやメンチカツも絶品だそう。※《MEAT SHOP》のみ月・火・水曜日定休 岩沢兄弟による《でんせつのやたい》は、「モノ・コト・ヒトのおもしろたのしい関係」を合言葉に、人や組織の活動の足場となる拠点づくりを手掛ける兄弟が、地域の家電販売や修理を支えてきた家電販売店「フコクデンキ」を舞台に、「でんせつのやたい」と題した屋台型の作品を展示しています。見たことがあるようでないような不思議な電気関連グッズ。ちょっと欲しくなります。 ※ 火・水曜日/第1・3日曜日定休 ところで、牛久商店街を歩いていると営業中の各店舗前に写真と言葉がプリントされたのれんが目に入ります。これは市原市牛久商店街活性化事業の一環として、牛久商店会・牛久奉仕会が、千葉大学ベンチャーの株式会社ミライノラボと千葉大学生と連携し、「アート×広告」ののれとして制作されものだそうで、一つひとつ読んでいくだけでも牛久商店街愛が感じられるのでぜひ注目してくださいね。 そして、薬屋「いとう」さんの前に気になるお知らせが!最近ここにあったオレンジ象の「サトちゃん」が誘拐されてしまったそうです。早く帰ってきてくれますように。 上総牛久駅に戻り、栗真由美さんによる《ビルズクラウド》をじっくり見ると牛久商店街のさまざまなお店がプリントされたランプでした。「さっき行ったお店だ!」「このお店の前通った〜」とアートめぐりを振り返るひととき。栗さんのコメントも素敵です。 「私は駅で展示したいと希望した。駅を利用する人々をお迎えできる場所で、作品を通じて『いってらっしゃい』『いらっしゃい』『お帰りなさい』と地元住民の皆さんと同じ瞬間に立ち会えたら幸せだと思ったからだ」。 上総牛久駅にも藤本壮介さんによるトレイを発見。個室の中に木が植栽された《緑があるトイレ》、空に向かいそびえ立つ《塔のトイレ》、やわらかな黄色に包まれた《菜の花+ 切通しのトイレ》、緩やかな外階段を上がると高さ3.5mの屋上から列車が走る様子を一望できる《階段のトイレ》の5つのユニークなトイレを自由に使用できます。電車で移動される方は、待ち時間をここで過ごすのもいいですね。 上総牛久駅を出発し、市原湖畔美術館へ。途中、上総久保駅近くでも感動的な菜の花畑に出会うことができました。 鈴木ヒラク《Warp》 国境を超えてつながること、絆を結んでいくこと。市原湖畔美術館の企画展へ。 すっかり日が暮れてしまいましたが市原湖畔美術館は土・祝前日は19時まで開館しているのでセーフ。✳︎公開時間:平日10:00~17:00、土・祝前日9:30~19:00、日・祝日9:30~18:00(会期中は火曜定休、最終入館30分前) 市原湖畔美術館は千葉県一の貯水面積を誇る高滝湖に臨む自然豊かな美術館で、現代アートを中心とした企画展や地域・子どもに開かれたワークショップなど多彩なプログラムを展開しています。ドラマやMVにも使われるユニークな建築や、隣接する「PIZZERIABOSSO」での旬の食材をふんだんに使った食事も楽しめます。 美術館内外には恒久作品も多数あります。エントランスの吹き抜けにどっしりと立ち、酸素と二酸化炭素を交換する「肺胞」をモチーフにした木の形をしたKOSUGE1-16さんによる《Heigh-Ho》は、日が暮れてからの、呼吸をするように明滅するライトアップも幻想的です。 KOSUGE1-16《Toy Soldier》 市原湖畔美術館名物といえばこちらの兵隊さん。人がいるときはピシッと立って監視をしていますが、人目を盗んでは膝を曲げて休んでしまう怠け癖があります。 エレクトロニクスを使用したガジェット的な作品の制作から活動を開始し、インスタレーションや映像などへ活動の場を広げるクワクボリョウタさんによる《Lost Windows》。地下ホールの壁面いっぱいに投影された窓枠は、光がつくりだす木立の影が角度によって大きさを変えながらゆっくりと回転を続けます。 市原湖畔美術館では現在、「内房総アートフェス」の一環として企画展「アートを通じて<わたし>と世界が交差(クロス)する」が開催されています。(〜6月23日まで) 千葉県の中央に位置する市原市は、全国・世界から移り住んだ数多くの人々を受け入れ、人口の50人にひとりが海外にルーツを持っていると言います。本展は、市原に暮らす多様な民族的バックグラウンドをもつ人々が共に生きる社会を希求するプロジェクトで、彼らの母国から招いたアーティストたちが、ワークショップやリサーチ、インタビューを通して生み出した作品が展示されています。出展作家は、ディン・Q・レ(ベトナム)、リーロイ・ニュー(フィリピン)、リュウ・イ(中国)、チョ・ウンピル(韓国)。それぞれの国の歴史・文化・風土、そしてこの地で暮らす人々の人生や思いに光を当て、鑑賞者の想像力を開花させてほしいという願いが込められています。 ベトナム人アーティスト、ディン・Q・レさんによる《絆を結ぶ》は、国境を超えてつながること、絆を結んでいくこと、世界の繋がりを感じさせる温もりに満ちた作品です。 ベトナム戦争で国を出て移民として暮らした経験を持つディン・Q・レさんは、市原に生きるベトナム人にインタビューを重ねる中で、いかに彼らが故郷の家族を思い、人と人とのつながりを大切にするかを知りました。この地で新たなつながりが生まれることへの願いを込めて、ベトナムと市原で集めた古着を、日本人とベトナム人、さまざまなルーツをもつ外国人が協働して巨大なキルトへと縫い上げ、インスタレーションとして展示しています。 ✳︎本展のために市原に3月17日より1週間滞在していたディン・Q・レさんですが、ベトナム帰国後、脳卒中により4月6日にご逝去されました。ディン・Q・レさんは出展作《絆を結ぶ》の完成を、「私はアイデアを出したけれど、一切、手を動かすことはなかった。これはベトナムと市原のコミュニティによってつくりあげられた共同作品だ。私のまったく新しいチャレンジだった」と心から喜んでいたと言います。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 リュウ・イ[劉毅]《はじめまして》 市原に住む中国人のライフストーリーの聞き取りを通して、異国の地で自らの固有性を保ちながらも、居場所を求める中国人の魂の旅を、中国古来の水墨画の技法を活かしたアニメーション作品として描きだしています。 独特な青を使ったインスタレーションを中心に、映像作品などを手がけるチョ・ウンピルさんによる《私の青》。青は、朝鮮半島に住む人たちにとって特別な色だと言います。織り手と織り手の交差点をネットのように編むことで無から有を生み出す様子を示しています。ネットワークがネットを語源とするように、本作品は、作品を取り巻く環境や観客との関係を紡ぎ、さらに海を介した長きにわたる日本と朝鮮半島の交流へと思いをつないでいく。韓国と日本の平和への願いが伝わる壮観な作品です。 身に着けることができるウェアラブル・アートから大規模なインスタレーションまで、多彩な作品をつくるフィリピンの作家、リーロイ・ニューによる《多次元港としてのバレテ》。何千本ものペットボトルと竹でつくりあげたという作品は、美術館の吹き抜けスペースを支配しているかのようでした。 現在の地球規模での環境問題に警鐘を鳴らす作品でもある本作ですが、こちらもディン・Q・レ作品同様に、約4000本のペットボトルを用いて、市原に暮らす多様な人々とともに作り上げたそうです。 「多文化共生社会に向けて、世界と<わたし>がつながる契機となることを願う」。そんな企画展でしたが、さまざまな国のアーティストが一つの願いを掲げ、それぞれの表現を通してメッセージを発信する。そんなことができるのはアートだからこそ。 そして、百年後を想う芸術祭であることを考えた時、「今よりももっと世界がやさしくつながっていてほしい」。そんな想いに駆られました。争いは今この瞬間も世界各地で起こっていて、多くの命が奪われています。大切な人を想う気持ちと同じように、みんなが他者とやさしさでつながることができたら、100年後の世界は今よりも希望がある気がします。 今回、レポート記事のために二日間かけて約90作品のアート作品を駆け足でめぐりましたが、最低でも3日間は必要でした。いや5日間かも(笑)。千葉県は自然豊かで食も美味しい場所。その豊かな土地のめぐみを味わいながら、アートをゆっくり堪能することができたなら、それがベストです。作品を通じて千葉の魅力を知ることができる。そんなアートが盛りだくさんなこともあり、そこから新たな千葉を発見することもしばしば。地元の方であれば、知られざる我が街のルーツや歴史を知る機会になり、もっと千葉が好きになるかもしれません。 千葉のそれぞれの地域の営みに美を見いだした作品の数々が、たくさんの人の心に届きますように。そして、来場者のみなさんにとって、少しでも未来への希望が持てる機会となりますように。 Photo:Eri Masudatext :Kana Yokota 

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ticket

A work appreciation passport that allows you to see all the works of "Hyakunengo Art Festival- Environment and Desire - Uchiboso Art Festival"

*Some events require an admission ticket in addition to this passport.
*Free vouchers will be distributed to elementary and junior high school students within the prefecture. Free for children under elementary school age
*Free admission for those with a disability certificate (if an attendant is required, one accompanying person is free)
*One-time admission to all art exhibition venues (extra charges apply for paid events, paid workshops, etc.)
*Individual viewing ticket is required from the second time onwards.
*Reissue and refund not possible

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access

1 hour from Tokyo to Uchiboso


The Uchiboso Art Festival area
is easily accessible from Tokyo, Yokohama, Narita, and Haneda, about an hour by car, train, or bus.
Free tour buses also run from JR Kisarazu Station and Kominato Railway Kazusa-Ushiku Station.
In addition, official tours with guided lunch will be held mainly on Saturdays, Sundays, and holidays.
You can tour the Uchiboso Art Festival using your own transportation method.

 

Access details

Tour model course

Uchiboso 5 cities tour [Caracara peanut course]

Uchiboso

2024.02.29

Uchiboso 5 cities tour [Caracara peanut course]

内房総5市をぐるっと巡る日帰りバスツアー。使われなくなった建物を舞台にしたアート作品を中心にガイドがご案内します。昼食はEAT&ART TAROが監修したツアーのための特別ランチです。JR木更津駅発着でアクセスも◎。 日程3月23日(土)~5月25日(土)の 毎週土曜、4月29日(月祝)、5月6日(月祝)旅行代金一般(小学生以上)12,000円、幼児(3歳~5歳)3,000円、3歳未満0円 ※食事・バス座席が必要な場合は幼児料金(バス代、昼食代、ガイド代、消費税含む)※ご参加にあたり別途作品鑑賞パスポートが必要となります。お持ちでない方は、ツアー購入時に併せてご購入をお願いいたします。締切運行前日の18時まで交通手段貸切バス(市原中央観光、または櫻井観光バス)定員20名(最少催行人数:1名)問い合わせNPO法人越後妻有里山協働機構 025-761-7749 (9:00-18:00/火水休) officialtour@tsumari-artfield.com旅行企画・実施新潟県知事登録旅行業第2-60号 共立観光株式会社 新潟県十日町市駅通り120-3 (一社)日本旅行業協会正会員、(一社)全国旅行業協会賛助会員受託販売新潟県知事登録旅行業地域‐440号 NPO法人越後妻有里山協働機構 新潟県十日町市松代3743-1 (一社)全国旅行業協会正会員規約等標準旅行業約款  /  旅行条件 ご予約はこちら

Uchiboso 5 cities tour [Crispy seaweed course]

Uchiboso

2024.02.29

Uchiboso 5 cities tour [Crispy seaweed course]

内房総5市をぐるっと巡る日帰りバスツアー。クルックフィールズや市原湖畔美術館を中心にガイドが作品をご案内します。昼食はEAT&ART TAROが監修したツアーのための特別ランチです。JR木更津駅発着でアクセスも◎。 日程3月24日(日)~5月26日(日)の 毎週日曜(4月21日(日)は除く)、5月3日(金祝)旅行代金一般(小学生以上)12,000円、幼児(3歳~5歳)3,000円、3歳未満0円 ※食事・バス座席が必要な場合は幼児料金(バス代、昼食代、ガイド代、消費税含む)※ご参加にあたり別途作品鑑賞パスポートが必要となります。お持ちでない方は、ツアー購入時に併せてご購入をお願いいたします。締切運行前日の18時まで交通手段貸切バス(市原中央観光、または櫻井観光バス)定員25名(最少催行人数:1名)問い合わせNPO法人越後妻有里山協働機構 025-761-7749 (9:00-18:00/火水休)officialtour@tsumari-artfield.com旅行企画・実施新潟県知事登録旅行業第2-60号 共立観光株式会社 新潟県十日町市駅通り120-3 (一社)日本旅行業協会正会員、(一社)全国旅行業協会賛助会員受託販売新潟県知事登録旅行業地域‐440号 NPO法人越後妻有里山協働機構 新潟県十日町市松代3743-1 (一社)全国旅行業協会正会員規約標準旅行業約款  旅行条件 ご予約はこちら

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volunteer

We are looking for supporters for Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival

 

The `` Hyakunengo Art Festival- Environment and Desire - Uchiboso Art Festival'' is looking for supporters who will support the production, public relations, and management of the art festival during the festival. Please join us in lifting up the region through art.

Activity content
・Artist support: Assistance with production, installation, and management of works
・Venue management support: Monitoring of exhibited works at the venue, reception, assistance with venue guidance and guidance
・Public relations support: Assistance in distributing publicity materials
・Event support: Venue setup and guidance assistance

Volunteer details

Donation/Sponsorship

We are soliciting donations and sponsorships from companies, organizations, and individuals.

 

Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival - is looking for donations and sponsorships from companies, groups, and individuals who can support and cooperate with the operation of the art festival and the production of works.

Possible usage examples
・Creation of art works by artists
・Preparation of venues and environments for various content programs
・Free passports for elementary and junior high school students

Click here for donation/sponsorship details

FAQ

Please tell us about the theme and concept of Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival.

For more information on the theme and concept of Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival, please check "Concept".

Please tell me where and how to get to Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival.

It is held at various locations in the five cities of Uchiboso. The main bases of each city are
[Ichihara City] Uchida Mirai School, Kazusa-Ushiku Station area, Ichihara Lakeside Art Museum, former Satomi Elementary School, former Heizo Elementary School, Tsukisaki/Tabuchi, Tsukiidekosha, etc.
[Kisarazu City] Around Kisarazu Station, KURKKU FIELDS, etc.
[Kimitsu City] Around Yaehara
[Sodegaura City] Around Sodegaura Park
[Futtsu City] Around Cape Futtsu
It becomes. For transportation details "access" Please refer to the.

Do I need a ticket for Hyakunengo Art Festival- Uchiboso Art Festival?

To view the artwork exhibition, you will need an artwork viewing passport.
Details such as sales amount and sales method "ticket" Please refer to the.
*Free vouchers will be distributed to elementary and junior high school students within the prefecture. Free for children under elementary school age
*Free admission for those with a disability certificate (if an attendant is required, one accompanying person is free)

Frequently asked questions list

Donating/Supporting Companies

株式会社ヤマト、シティライフ株式会社、株式会社樹住宅、株式会社まんだのファーム、株式会社上野工業所、株式会社アルファ商事、中央産業株式会社、中央航運株式会社、カーセンターファースト株式会社、協友工業株式会社、赤星工業株式会社、大成建設株式会社、平野コンクリート工業株式会社、株式会社ユニペン、医療法人社団白金会、株式会社オンフェイス、有限会社花金、オープンロード合同会社、株式会社千葉銀行 五井支店、学校法人三和学園 福増幼稚園、学校法人斎藤学園 青葉台幼稚園、共立化成株式会社、医療法人社団高原会、日本管財株式会社、医療法人社団直樹会、出張牛久商店街、株式会社トロンマネージメント、日本航空株式会社

公益財団法人朝日新聞文化財団

 

株式会社京葉銀行、株式会社千葉興業銀行 五井支店・辰巳台支店・国分寺台支店・光風台支店、太陽工業株式会社、医療法人鎗田病院、みどり産業株式会社